“ねがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
77.5%
願望13.8%
祈願5.0%
念願1.3%
欲望1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一日には二日を数え、二日には三日を数え、ついに両手の指をことごとく折り尽して十日に至る今日こんにちまでなお帰るべしとのねがいを掛けたり。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この願望ねがいは、私以上の私の心から出る不可抗ふかこうな願いだ。せっかくだが私は大叔父の忠告に従うわけには行かない。で私は答えた。
なんの祈願ねがいか、なんの呪詛のろいか。殊に外出を封じられている衣笠が、この夜ふけに一人の供をも連れないで何処いずこへ行くつもりであったろう。千枝太郎にはとてもその想像が付かなかった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いや、たといわが身は行かずとも、せめて人を仏としたい、浄土へ送りたいというのが、菩薩のほんとうの念願ねがいです。理想です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
と『理趣経りしゅきょう』というお経に書かれていますが、それが菩薩の念願ねがいです。なるほど仏教の理想は、さとりの世界へ行くことです。仏となり、浄土へ生まれ、極楽へ行くことが目的でしょう。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
欲望ねがいの歌」女が言った。その声は深林によりつどう風のようであった。
約束 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
安珍は逃げ場に窮して、日高ひだか郡にある道成寺どうじょうじにのがれ、救いをもとめた。寺僧は彼のねがいをいれた。ただちに、僧をあつめて、大鐘を下し、その内に、安珍を納した。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)