“不用”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふよう42.9%
いら23.8%
いらな9.5%
いけない9.5%
いらぬ9.5%
いらん4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不用ふようのものを廉價れんかつて便宜べんぎいうしてゐることなどにうつつて、仕舞しまひその家庭かてい如何いかにも陽氣やうきで、にぎやかな模樣もやうちてつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「いよいよかたきに接近出来る。こんな嬉しいことはない。恋も、若衆も何も不用いらぬ。一太刀なりとも怨めたら、この身は八つ裂きにされてもよい」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
よろしい! 不用いらなけゃ三円も上げんばかりだ。泣くな、泣くな、可いじゃないか母上おっかさんの方からおやでもない子でも無いというのなら、いたしかたもないさ。無理も大概にしてもらわんとな」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
馬鹿をお言ひで無い人のお初穗を着ると出世が出來ないと言ふでは無いか、今つから延びる事が出來なくては仕方が無い、其樣な事を他處の家でもしては不用いけないよと氣を付けるに
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そういう訳なら案内は不用いらぬ。お前はここで待っているがよい。……さて、数馬殿、お気の毒じゃが、腕をふるっていただかなければならぬ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二三日すると、其父なる人が眼に涙を浮めて、牛乳屋が来たら最早牛乳ちち不用いらんと云うてくれと頼みに来た。亡くなったのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)