“仕舞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しま50.5%
しまい19.1%
しまひ8.8%
じまい3.9%
しまう2.9%
しまつ2.0%
しも2.0%
じま2.0%
しまは1.5%
しむ1.5%
しめ1.0%
じまひ1.0%
しまっ0.5%
しまへ0.5%
しまえ0.5%
しまお0.5%
しめえ0.5%
しもう0.5%
しもた0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつとも、負けてもじつはおごつていたゞく方がおほかつたがどういふのかこの師弟してい勝負せうふはとかくだれちで、仕舞しまひにはれうとも憂鬱ゆううつになつて
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
いよいよ仕舞しまいにはどうなるかというと、神の国に生れるか地獄に行くかの二つであると、こういって居るマホメット教徒もあります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
もう加減かげんあるいてつて、たにがお仕舞しまひになつたかとおも時分じぶんには、またむかふのはう谷間たにま板屋根いたやねからけむりのぼるのがえました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
到頭彼は打明けようと思うことも言わず仕舞じまいに、ただ嫂の側で看護の時を送ったというだけに留めて、病室を離れて来てしまった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何処どこにドウなったか、二重に金を払たことがある。亜米利加アメリカ人が取るけはない、何処どこかに舞込まいこんで仕舞しまうたにちがいない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
つれ吉原より返りと見えて此方こなたへ來るゆゑ久兵衞は仕舞しまつたりと思ひながら早足はやあし軒下のきしたへ廻り天水桶てんすゐをけかげへ隱れんとする處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
目端めはしの利くところから、主人に可愛かわいがられ、十八までそこの奥向きの小間使として働き、やがて馬喰町ばくろちょうのある仕舞しもうた家に片着いたのだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
父の姿を見かけたものは一人もなかったので、この衣裳のお手本の正体ばかりは、とうとうどこにあるのかわからず仕舞じまいになってしまいました。
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
帳箱ちやうばこの上に置候處文右衞門歸りしあとにて右百兩の金子を仕舞しまはんと存ぜしに紛失ふんじつ致し種々いろ/\詮議中せんぎちう其翌朝そのよくてう文右衞門十三兩三分程の質物を受出し申候因て其樣子そのやうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ぐ来たな。牛もれで来たのが。弁当べんとうってが。善ぐ来た。今日ぁひるまがらきっとくもる。おらもう少し草あつめて仕舞しむがらな、此処ここらにろ。おじいさん、今来る。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いや、「仕舞しめえ!」と云って命令した時には、全く仕舞う時節が有るだろうと思ったね。——その解決が付けば、まずそのライフだけは収まりが付くんだから。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
このあひだ月島つきじま工場こうばへひよつくり小六ころくつてふには、自分じぶん學資がくしついてのくはしいはなしあにからいたが、自分じぶん今迄いままで學問がくもんつてて、とう/\大學だいがく這入はいれず仕舞じまひになるのは如何いかにも殘念ざんねんだから
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
およ二夜三日にやさんにちあいだに、エレキトルの処は申すに及ばず、図も写して読合よみあわせまで出来て仕舞しまって、紙数かみかずは凡そ百五、六十枚もあったと思う。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あはしては百年めといふ者サアなにも彼も決然きつぱりと男らしく言て仕舞しまへいふにぞ段右衞門コレ汝ぢは跡方あとかたないこしらへ事を言かけ我につみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あるいはその間に艱難かんなん辛苦など述立てれば大造たいそうのようだが、咽元のどもと通れば熱さ忘れると云うその通りで、艱難辛苦も過ぎて仕舞しまええば何ともない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
思い切ってうふいと何処どこかへ行って仕舞しまおうかと思って、それには下総にすこし知己しるべが有りますから其処そここうかと思うので
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
森「そうして気の落著おちついた時分、どうせ仕舞しめえ内済ないせいだから人を頼んで訳を付けやしょう」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いてて仕舞しもうたとやれそれ
胚胎 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
玄関と勝手口の並んだ浅間な仕舞しもた屋がつづき、その突きあたりに、古ぼけた千本格子が奥深くしずまっている。前まで行ったが、そこもちがうらしい。
虹の橋 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
まへるとわたしんで仕舞ふであらう、ものはれると頭痛づつうがする、くちくとがまわる、れも/\わたしところてはやなれば、おまへ何卒どうぞかへつてとれい似合にあは愛想あいそづかし
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)