“粗忽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこつ80.6%
そそう4.7%
そそっ3.1%
そそっか2.3%
そゝっ2.3%
そそ2.3%
そさう0.8%
あわて0.8%
そそつか0.8%
そゝっか0.8%
そゝつか0.8%
ぞんぜえ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのせっかくの白い衣裳を、一つ流行文様に染めましょうと思って、梟紺屋こうやあつらえたところが、梟は粗忽そこつで真黒々に染めてしまった。
見て安五郎はアヽ若コレ御内儀粗忽そそうな事を申されな小松屋の遊女白妙しらたへを連て立退たちのきしは此安五郎にちがひなけれど然ながら其節我は鞠子まりこ柴屋寺しばやでらへ先に參りて白妙しろたへの來るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「十七年目にめぐり会い、裸体はだかで御挨拶は相変らず粗忽そそっかしいね。おい/\、村岡君、そんなところに覗いていないで入って来給えよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
粗忽そそっかしい武士はほんとうの河童だと思ったかも知れないが、それは河童の長吉に相違ないと半七は思った。
半七捕物帳:19 お照の父 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
杢「あゝ、まだ用があるよ、おい/\其方そっちへ行っちゃアいけないよ、アラ垣根を跨いで出て行ってしまった、粗忽そゝっかしくって仕様がない」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その挙動は、かなり粗忽そそっかしいものであります。ついには油壺が邪魔になるので、その油壺を振り落して堀際を駆けました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わしはそのSといふ男に位を授けにくだつて来た者ぢや。」鼓村氏は自分でももう実際宮内省から来た者の様に思つてゐた。「粗忽そさうがあつてはならんぞ。」
一つには阿母おふくろが人並以上な気丈者で、そんな腰巻ゆもじと血糊のべっとりついたのとを見間違えるような粗忽あわて者ではないことに気がついたのでございましょう。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
独逸どいつ名高なだかい作者レツシングとふ人は、いたつて粗忽そそつかしいかたで、其上そのうへ法外ばかに忘れツぽいから、無闇むやみ金子かねなにかゞくなる
用いてさまではなあるものとも覚えぬものから句ごとに文ごとにうたゝ活動するおもむきありて宛然さながらまのあたり萩原某はぎわらそれおもて合わするが如く阿露おつゆ乙女おとめ逢見あいみる心地す相川あいかわそれの粗忽そゝっかしき義僕ぎぼく孝助こうすけまめやかなる読来よみきたれば我知われしらずあるいは笑い或は感じてほと/\まことの事とも想われ仮作つくりものとは思わずかし是は
怪談牡丹灯籠:01 序 (新字新仮名) / 坪内逍遥(著)
○某君は一體に粗忽そゝつかしい人なのだらうか? 小學校にゐた頃から脱字をしたり計數を間違つたり、忘れ物をする癖があつた人なのだらうか? ——恁麽事を問うてみるからが既に勝手な
歌のいろ/\ (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
仙「そう御丁寧ではかえって困ります、粗忽ぞんぜえもんでごぜえますから、ヘイ、お初にお目にかゝります」