“乙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おつ83.7%
おと8.1%
それ1.2%
ひとり1.2%
かれ1.2%
をつ1.2%
オツ1.2%
キノト1.2%
シック1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど、その昼過ひるすぎごろでありました。おつは、かおをあげて、おきほうますと、まごうかたなき、なつかしいふね姿すがたました。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おとまはんかア、……あの鬼みたいな青六が村長になつて、何がかろぞい。」と、文吉は鍬の手を止めて、間拔けた聲で答へた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
或時あるとき土方どかたとなり、或時あるときは坑夫となって、それからそれへと際限はてしもなく迷い歩くうちに、二十年の月日は夢と過ぎた。彼の頭には白髪しらがえた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
渓流たにがわの音が遠く聞ゆるけれど、二人の耳には入らない。ひとりの心は書中しょちゅうに奪われ、ひとりは何事か深く思考おもいに沈んでいる。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
震災直後の東京ではライスカレー一皿で要求に応じた女が居たとたれかれも云う。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
濱萵苣はまさじ、すました女、おまへには道義のにほひがする、はかりにかけた接吻せつぷんの智慧もある、かしの箪笥に下着したぎが十二枚、をつ容子ようす濱萵苣はまさじ、しかも優しい濱萵苣はまさじ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
お七だけは神女の様に天人のやうに穢すことなくそつとしておいて、何か「オツ」な工夫はと言ふ洒落気が、とう/\こんな茶気満々たる書き物を作ることに導いたのである。
草双紙と講釈の世界 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
退屈まぎれに、しきりに方角を日記でしらべ、やっとキノエキノトひのえかのえみずのえ癸を発見した。
後者は特に交響楽に名をとっているが、食べさせるものは両方ともかなりにシック
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)