“元來”のいろいろな読み方と例文
新字:元来
読み方割合
ぐわんらい60.0%
もとより17.1%
がんらい11.4%
もと/\5.7%
もと2.9%
もとき2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくし元來ぐわんらい膝栗毛的ひざくりげてき旅行りよかうであるから、なに面倒めんだうはない、手提革包てさげかばん一個ひとつ船室キヤビンなか投込なげこんだまゝ春枝夫人等はるえふじんら船室キヤビンおとづれた。
呼寄よびよせて相談しけるに此お粂は元來もとより生質うまれだてよからぬ者なれば唯手前勝手の事のみ言て一かう世話せわもなさゞれば母は大いに立腹りつぷくなし親の難儀なんぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
元來がんらいうま日本につぽん石器時代せつきじだい貝塚かひづかからそのほねされるので、ふるくから日本につぽんにゐたことがわかりますが、しかし本當ほんとう乘馬じようば使つかうま
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
母樣はゝおやは子に甘きならひ、聞く毎々こと/″\に身にしみて口惜しく、父樣とゝさんは何と思し召すか知らぬが元來もと/\此方こちから貰ふて下されと願ふて遣つた子ではなし
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三さいで、かれ此室このしつでの身分みぶんいもの、元來もと裁判所さいばんしよ警吏けいりまた縣廳けんちやう書記しよきをもつとめたので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
中宮の御所をはや過ぎて、垣越かきごし松影まつかげ月を漏らさで墨の如く暗きほとりに至りて、不圖ふと首を擧げて暫し四邊あたりを眺めしが、俄に心付きし如く早足に元來もときし道に戻りける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)