“もえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モエ
語句割合
60.7%
17.9%
7.1%
3.6%
3.6%
3.6%
3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木のえだをあつめ火をたきてあたりをりしに、其所よりすこしはなれてべつに火燄々えん/\もえあがりければ、児曹こどもら大におそれ皆々四方に逃散にげちりけり。
枳殻からたちの垣が黒ずんだ枝の上に、もえるような芽を吹いていたり、柘榴ざくろの枯れた幹から、つやつやしい茶褐色の葉が、柔らかそうに日光を映していたりするのが、道々私の眼を引き付けた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
此事をはればきよめたる火を四隅よすみよりうつす、油滓あぶらかすなど火のうつりやすきやうになしおくゆゑ煓々たん/\熾々しゝもえあがる
商「エーイ主人がね此方こっひえようとすう、てもえ此方ほっひけようとする時にほろがりまして、主人の頭とうわしの頭とぼつかりました処が、石頭ゆいあさまいさかった事、アハアしべてえや」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ただ稀代なのは、いつの間にやら雨で洗ったように、焼跡やけあとらしい灰もなし、もえさしの材木一本よこたわっておらぬばかりか、大風で飛ばしたか、土礎石どだいいし一つ無い。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「われらが心もえし」事を感じたらう。
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
野営でもしたものか、秩父側に寄った木の繁みの下に、もえさしの木が散らばっている。見る通りの岩山なので、植木屋が真柏を採りによく登るということを後に聞いた。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)