“焼跡”のいろいろな読み方と例文
旧字:燒跡
読み方割合
やけあと90.9%
あと9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき珍らしく、そのあたりにエンジンの音が聞えだしたと思ったら、それがだんだん近づいてこの交番の焼跡やけあとの前に停った。
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まだ鉄砲ややりを持つてゐる十四人は、ことばもなく、稲妻形いなづまがた焼跡やけあとの町をつて、影のやうにあゆみを運びつつ東横堀川ひがしよこぼりがは西河岸にしかしへ出た。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その切支丹寺の焼跡あとになっております地面は、只今のところズット麓の方に住んでおりまする区長さんの名義になっておりまするが
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
くれないの花が白く咲いているうちは俺の怨みが残っていると思えってそう云ったんだそうで……でげすから只今でもその焼跡あとに咲いておりますくれないの花だけは御覧の通り真白なんだそうで御座います
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)