“きき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キキ
語句割合
嬉々29.4%
聞15.3%
鬼気9.4%
忌諱8.8%
嘻々8.2%
聴4.7%
危機2.9%
利2.4%
効2.4%
煕々2.4%
熙々1.2%
記紀1.2%
諱忌1.2%
輝々1.2%
前0.6%
受信0.6%
味見0.6%
奇器0.6%
嬉嬉0.6%
岐機0.6%
帰期0.6%
既記0.6%
暉々0.6%
聽0.6%
肯0.6%
質問0.6%
験0.6%
鬼氣0.6%
凞凞0.6%
𡁱氣0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蝦夷萩は、鼻腔(びこう)からひくい呻(うめ)きに似た息を発し、身を仰向(あおむ)けに転ばして、嬉々(きき)と、十四の少年が、なすままに、まかせていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはさうと、子供の鼻を食べさうにした魚のはなしをお聞(きき)になつたことが有(あり)升か。有升まいネ、わたくしは聞いたことがあるんですよ。
鼻で鱒を釣つた話(実事) (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
鬼気(きき)せまる鬼仏洞内での双方の会見は、お昼前になって、ようやく始まった。尤(もっと)も明り窓一つない洞内では昼と夜との区別はないわけである。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
徳川幕府の忌諱(きき)に触れることを、意としないという大胆なる勇猛心が、心ある人をしてなるほどと感心せしめたのもその一つでしょう。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兵士が笑って、銃剣(じゅうけん)の先(さき)で蛇をつっかけて、堤外(ていがい)に抛(ほう)り出した。無事に此(この)関所(せきしょ)も越して、彼は母と姉と嘻々(きき)として堤を歩んだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
も一度海外へ出て、苦学をしてのち詫(わ)びにくるから、奴は手許(てもと)へあずかっておいてくれと詫を入れた。けれど亀吉はいっかな聴(きき)入れはしない。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
危機(きき)一髮のところへ、平次得意の投げ錢が飛びました。二の腕の關節(くわんせつ)を永樂錢(えいらくせん)に打たれて、思はず匕首(あひくち)を取落したところへ、飛込んだ平次。
拙妻は左手のみ蝮指だから、亭主勝(まさ)りの左利(きき)じゃなかろうかと案じたが、実は一滴も戴(いただ)けませんから安心しやした。
しかもその恵みの効(きき)めたるや、僅か一日というのでは全く話にもならない。
亡び行く国土 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
幸なる小野さんは一つの顔しか持たぬ。背(そびら)を過去に向けた上は、眼に映るは煕々(きき)たる前程のみである。後(うしろ)を向けばひゅうと北風が吹く。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
天下壌々(じょうじょう)利のために往き、天下熙々(きき)利のために来たる。その来たるや風のごとく、その往くや潮のごとし。その集まるや、需用の求心力あるがゆえなり。その散ずるや供給の遠心力あればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その点でも、武蔵は、近世人の圏内(けんない)に置かれるべき人だし、思考してゆくにも、万葉の歌人(うたびと)や、記紀(きき)の史上の人々の血を汲みとるよりも、われわれには、はるかに身近いここちがするのである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その夕は相憎(あいにく)とこの麓の里で新粟を初めて嘗むる祭の日であり、娘の神の館は祭の幄舎(あくしゃ)に宛てられていた。この祭には諱忌(きき)のあるものは配偶さえ戸外へ避けしめる例であった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今日も真夏の、明るい太陽が、箱根の山々を輝々(きき)として、照し初めた。が、人事不省の裡(うち)に眠っている瑠璃子は、昏々(こんこん)として覚めなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
二足(にそく)つかみの供振(ともぶり)を、見返(みかへ)るお夏(なつ)は手(て)を上(あ)げて、憚樣(はゞかりさま)やとばかりに、夕暮近(ゆふぐれぢか)き野路(のぢ)の雨(あめ)、思(おも)ふ男(をとこ)と相合傘(あひあひがさ)の人目(ひとめ)稀(まれ)なる横※(よこしぶき)、濡(ぬ)れぬ前(きき)こそ今(いま)はしも
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
最初に救難信号(エス・オー・エス)を受信(きき)つけたのは、北海丸から二十浬(カイリ)と離れない地点で、同じように捕鯨に従事していた同じ岩倉会社の、北海丸とは姉妹船の釧路丸(くしろまる)だった。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
巡査が茶を飲みに立寄ったりすると、取っときの上酒をソッと茶碗に注(つ)いだり、顔の通った人事係(おやかた)が通ると、追いかけて呼び込んで、手造りの濁酒の味見(きき)をしてもらったりした。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
其(そ)の次(つぎ)の室(ま)も、他(た)は推(お)して知(し)るべしで、珍什(ちんじふ)奇器(きき)殆(ほとん)ど人界(じんかい)のものにあらず、一同(いちどう)呆然(ばうぜん)として、口(くち)を利(き)くものある事(こと)なし。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
電光のひらめきと風のうなりとの真っ最中に、ブリッジを前後に歩き廻っていたその夜の彼のような、あんな快活な、むしろ愉快そうに嬉嬉(きき)としていたところの彼を、わたしはかつて見たことがない。
が、秀吉が、かくも沁々(しみじみ)、真面目に心事を語るのは、めずらしいことだった。それは彼が、いまや天下に為(な)さん抱懐(ほうかい)の緒(しょ)を布(の)ぶるに当って、この年の初めを、まさに重大な岐機(きき)と見
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勿論マルセイユの往来に、日本人の赤帽なぞが、徘徊(はいかい)しているべき理窟(りくつ)はない。が、夫はどう云う訳か格別不思議とも思わずに、右の腕を負傷した事や帰期(きき)の近い事なぞを話してやった。
妙な話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私がこの前普賢(ふけん)に上(のぼ)った時、雷雨に逢った事は既記(きき)したが、山雨(さんう)まさに至らんとする前の普賢の印象も、長く忘るる事が出来ない。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
指揮をくだす光身が暉々(きき)として夜陰に流れ、見るまに石垣を這(は)いおりて、真っ黒にかたまり合った一艘の小舟が、艪音(ろおと)を風に運ばせて矢のように漕いでくる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
大和(やまと)はも聽(きき)美(うるは)し
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ちょうど雨が窓を打つ音をきいたので、細君はどうぞ家(うち)にいてくれと願ったが、泣かんばかりに願ったが肯(きき)入れないで、大きな雨外套に身を包んでそのまま出ていってしまった。
ラシイヌは四辺(あたり)を見廻してから事務的口調で質問(きき)だした。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
東洋では鍼術(しんじゅつ)を行うが、これはほとんど無効らしい。純粋薬物療法として、枹木子(ほうぼくし)、天雄、烏頭、附子(ぶし)、狼毒、石灰を用いるが、これは一層験(きき)めがない
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
傷の男の態度や話振りは、眞劍さが溢れて鬼氣(きき)迫る思ひでした。
因テコレヲ以テ序トナス。嘉永己酉孟春(もうしゅん)。試灯ノ節。枕山居士(こじ)大沼厚。下谷ノ凞凞(きき)堂ニ識(しる)ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
氣息の道を以て、正を存し邪を驅り、病を厭し壽を全うするの事は、佛家にもまた存して居たことで、吹氣、呼氣、嘘氣、呵氣(かき)、𡁱氣(きき)、𡀗氣(しき)の六氣は天台の智者大師が示した六氣である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)