“戴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いただ78.2%
いたゞ13.0%
いただき1.7%
1.7%
たい1.3%
いた0.8%
いただい0.4%
いただか0.4%
いたゞい0.4%
いゞた0.4%
いッ0.4%
えたゞ0.4%
のせ0.4%
イタダ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先方は謙遜けんそんして、蒔岡まきおかさんと私とでは身分違いでもあり、薄給の身の上で、そう云う結構なお嬢様に来ていただけるものとも思えないし
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
容易に夫人の警戒がゆるみそうもないのをて取ると、河内介は懐から小さな錦の袋を取り出して、それを二三度押しいたゞきながら云った。
「お父樣とうさま、しばらくおいとまいただききたうございます」とおそるおそるちゝまへにでて、おねがひしました。そしてこゝろうちでは、どうか聽容きゝいれてくれるといいが。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
せっかちなナポレオンは、まず一つの冠を非常に静かに——痛くないように注意して、軽くジョセフィンの頭へせたのち
「おう無くもない。……まず第一に、たい院長は都へ行ったことにして、さい大臣の偽手紙にせてがみを持ち帰り、蔡九を巧くあざむくことだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お砂糖と葡萄酒ぶどうしゅをかけていただけばなお結構ですし、三杯酢にして御飯の副食物おかずにするといくつでも食べられます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
たとえば西洋各国相対あいたいし、日本と支那朝鮮ちょうせんと相接して、互に利害を異にするは勿論もちろん、日本国中において封建の時代に幕府を中央にいただいて三百藩を分つときは
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ず黒い地に金モールを附けた着物を着せ、柔らかい青い革の靴を穿かせ、金銀をちりばめた剣をかせて、おしまいに香油を塗った緑色の髪を長く垂らした上に、見事な黄金きんの王冠をいただかせて
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
立床の間には三幅對ぷくついの掛物香爐かうろを臺にいたゞいてあり不完全物ながら結構けつこうづくめの品のみなりうちゆかしき違棚ちがひだなには小さ口の花生はないけへ山茶花を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
盡し大岡殿より御褒美ごはうびいゞたきし津國屋の嫁お菊にて其後人の世話せわによりもとならおぼえげいよければ斯るなりはひに世を送りしなり然ば狂言きやうげんとはゆめにも知ず吾助は足にまかせていそぐ程に芝神明前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しの「いえ何でも宜うがす、無駄だから、それに位牌いへえいッける机を一脚ひとつ
けくも不断骨を折ってるから、けくと二人で茶の間で一盃いっぱい飲めよと云うて、此のお肴をこだせえました、どうか此処こゝで旦那さまがいつも召上る御酒をえたゞきてえもんで
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其中に、一円の金貨が六ツか八ツも有升ありましたがお祖父ぢいさまはやがて其ひとつをとりいだして麗々とわたしの手のひらのせくださつた時、矢張冗談じようだんかと思ひました。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
えつと、二つの雄藩が、かなたの国では、両々を争ッて、併呑へいどんをうかがい合い、トモニ天ヲイタダカズ、とまで争っていた。呉人越人、同邦ながらたがいに憎しみあっていた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)