“覺”のいろいろな読み方と例文
新字:覚
読み方割合
おぼ40.9%
さと21.2%
さ20.2%
さま7.3%
おぼえ5.2%
さめ1.6%
お0.5%
おべ0.5%
おぼへ0.5%
おぼゆ0.5%
かく0.5%
さむ0.5%
し0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
佐賀錦(さがにしき)の紙入(かみいれ)から、其(そ)の、ざく/\と銅貨(どうくわ)まじりを扱(あつか)つた、岡田夫人(をかだふじん)八千代(やちよ)さんの紙包(かみづつ)みの、こなしのきれいさを今(いま)でも覺(おぼ)えて居(ゐ)る。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
孔子學に志してより七十に至るまで、十年毎に自ら其の進(すゝ)む所有るを覺(さと)り、孜孜(しゝ)として自ら彊(つと)めて、老(らう)の將に至らんとするを知らず。
ある時(とき)は、隣室(りんしつ)に臥(ね)てゐるKの夫人(ふじん)に搖(ゆす)り起(おこ)されて眼(め)を覺(さ)ましたが、彼女(かのぢよ)にはそれが單(たん)に夢(ゆめ)とばかり、打(う)ち消(け)すことができなかつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
昨夜(ゆうべ)は夜(よ)もすがら靜(しづか)に眠(ねぶ)りて、今朝(けさ)は誰(た)れより一(いち)はな懸(が)けに目(め)を覺(さま)し、顏(かほ)を洗(あら)ひ髮(かみ)を撫(な)でつけて着物(きもの)もみづから氣(き)に入(い)りしを取出(とりいだ)し
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もし(否(いゝや)、惡(わる)い事(こと)をした覺(おぼえ)もないから、那樣(そんな)氣遣(きづかひ)は些(ちつ)とも無(な)い。)と恁(か)うありや、何(なん)の雨風(あめかぜ)ござらばござれぢや。喃(なあ)、那樣(そんな)ものではあるまいか。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
處(ところ)がだあ、へゝゝ、其(そ)の晩(ばん)からお前(まへ)、燈(あかり)を暗(くら)くすると、ふつと婦(をんな)の身體(からだ)へ月明(つきあかり)がさしたやうに成(な)つて、第一(だいいち)な、色(いろ)が眞白(まつしろ)く成(な)るのに、目(め)が覺(さめ)るだ。
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
懷(なつ)かしき海岸(かいがん)の景色(けしき)を夢(ゆめ)のやうに見(み)おろした時(とき)、海岸(かいがん)に殘(のこ)れる水兵等(すいへいら)も吾等(われら)と認(みと)めたと覺(お)ぼしく、屏風岩(べうぶいわ)の上(うへ)から、大佐(たいさ)の家(いへ)から、手(て)に/\帽(ぼう)を振(ふ)り、手巾(ハンカチーフ)を振廻(ふりまわ)しつゝ
「彼岸(ひがん)過(す)ぎて斯(か)うだことつちや俺(お)ら覺(おべ)えてからだつで滅多(めつた)にやねえこつたから此(こ)れから暖(ぬくと)く成(な)るばかしだな、麥(むぎ)も一日毎(いちんちごめら)に腰(こし)引(ひ)つ立(た)たな」卯平(うへい)は稍(やゝ)快(こゝろ)よげにいつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
細い路次(ろじ)を通つて、宅(うち)の前まで來ると、表の戸は一昨日(おとゝひ)締めて行つたまゝである。何處をほつき𢌞つてゐたのか、宛然(まるで)夢中で、自分にも明瞭(はつきり)覺(おぼへ)がない。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
片折戸(かたをりど)を靜(しづ)かに音(おと)なふは聞(きゝ)なれし聲音(こはね)なり、いと子(こ)厨(くりや)のかたに聲(こゑ)をかけて、玉(たま)よ雪三(せつざう)が參(まゐ)りたりと覺(おぼゆ)るに、燈火(ともしび)とくと命令(いひつけ)ながら、ツト立(たち)て門(かど)の方(かた)うち見(み)やりしが、闇(やみ)にもしるき白(しろ)き手(て)を擧(あ)げて
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何事(なにごと)も外國人(ぐわいこくじん)の説(せつ)を妄信(まうしん)する日本人(にほんじん)は、これを聞(き)いて大(おほ)いに感服(かんふく)したもので、識見(しきけん)高邁(かうまい)と稱(せう)せられた故(こ)岡倉(をかくら)覺(かく)三氏(し)の如(ごと)きも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
降らぬやうに祈るぞと云しが山下(やまおろ)しの風の音雨と聞なされて覺(さむ)ること度々(たび/\)なり果して夜半に雨來る彼方(あち)に寐がへり此方(こち)に寐がへり明日(あす)此(こゝ)に滯留とならば我先づ河原へ出て漁者を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
天皇ここに畏みて白したまはく、「恐し、我が大神、現(うつ)しおみまさむとは、覺(し)らざりき七」と白して、大御刀また弓矢を始めて、百官の人どもの服(け)せる衣服(きもの)を脱がしめて、拜み獻りき。