“紙包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみづつみ30.8%
かみづつ23.1%
かみづゝみ15.4%
かみづゝ7.7%
かみゞつみ7.7%
しづつみ7.7%
つつみ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日自家の祭酒に酔うた仁左衛門さんが、明日は隣字の芝居で、透綾すきやの羽織でも引被ひっかけ、寸志の紙包かみづつみを懐中して、芝居へ出かける。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
佐賀錦さがにしき紙入かみいれから、の、ざく/\と銅貨どうくわまじりをあつかつた、岡田夫人をかだふじん八千代やちよさんの紙包かみづつみの、こなしのきれいさをいまでもおぼえてる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やまといた牛肉ぎうにく鑵詰くわんづめが三ぼん菓子くわしでもあるかとおもちひさな紙包かみづゝみかためた食鹽しよくえんの四つ五つとがた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
與吉よきち紙包かみづゝみの小豆飯あづきめしつくしてしばらくにはさわぎをたがれううち㷀然ぽつさりとして卯平うへい見出みいだして圍爐裏ゐろりちかせまつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
代助はかほをしかめてみせた。紙包かみゞつみわきしたかゝへた儘、銀座のはづれ迄つてて、其所そこから大根河岸だいこんがしまはつて、鍛冶橋かじばしを丸のうちこゝろざした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
犯人は前から計画していたものらしく、人気ひとけのない早朝を選び、飾窓ショー・ウィンドーに近づくと、イキナリ小脇にかかえていたハトロン紙包しづつみ煉瓦れんがをふりあげ、飾窓ショー・ウィンドー目がけて投げつけた。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
電車の中でも紙包つつみひらいて見た、オリーブ表紙のサイモンヅの「伊太利イタリー紀行」の三冊は、十幾年来憧れていて、それも此の春漸く手に入ったものであった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)