“きか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キカ
語句割合
麾下25.9%
16.1%
着換8.6%
着更8.6%
幾何6.7%
旗下6.3%
奇禍4.3%
3.9%
貴下3.1%
着替2.7%
2.4%
奇貨2.4%
2.4%
帰化1.2%
帰家1.2%
皈家0.8%
着易0.4%
0.4%
季夏0.4%
季騧0.4%
机下0.4%
著換0.4%
著更0.4%
衣更0.4%
被換0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くだんの両人相親しむ時は余らは皆その麾下きかに属してさまざまなる悪戯をして戯れしが両人仲違なかたがひしたる時は余らもまた仲間割れをせり。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
マーキュ なんぢゃ、調子てうしあはせて? 吾等われら樂人扱がくにんあつかひにするのか? 樂人扱がくにんあつかひにりゃ、みゝ顛覆でんぐりかへらする音樂おんがくきかす。準備よういせい。
温泉をんせんかうとして、菊屋きくや廣袖どてら着換きかへるにけても、途中とちう胴震どうぶるひのまらなかつたまで、かれすくなからずおびやかされたのである。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人とも浴衣ゆかた着更きかへ、前後してけむくさい風呂へ入つた。小池は浴衣の上から帶の代りに、お光の伊達卷だてまきをグル/\卷いてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
甲野さんはもとの椅子に、故の通りに腰を掛けて、故のごとくに幾何きか模様を図案している。丸にうろこはとくに出来上った。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
信長の出発に際して之を危んだ旗下きかの諸将多く、家康も必勝を期せず、子信康を岡崎に還らしめんとした位である。
長篠合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そういう風説のある中に余りこの国について日本に紹介しようとして調べた事がかえって奇禍きかを買うような事になってはつまらぬ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
如何にして造化の秘蔵に進み、粋美をほしいまゝにすることを得む、如何にして俗韻を脱し、高邁なる逸興を楽むを得む。請ふ、共に無言なる蕉翁にきかむ。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
いま海底戰鬪艇かいていせんとうてい成敗せいばい一身いつしんになへる貴下きか身命しんめいは、吾等われら身命しんめいして、幾十倍いくじふばい日本帝國につぽんていこくため愛惜あいせきすべきものなり。
わたしは爺やに、自分で着替きかえをして寝るからいい、と言って——蝋燭ろうそくを吹き消した。だがわたしは、着替えもしなければ、横になりもしなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
やき大勢おほぜいながら餘り目はしのきか奴等やつらだ兄と云ば某しが弟にちがひなし何故早く然樣さう云ないなどと無理むりばかり云中に長兵衞長八の兩人は足を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
級長の立花君は特待生という都合上、自分一人い子になりたがって、これを奇貨きかとする傾向がある。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
わたしうしてもうと決心けつしんしてるのだからそれは折角せつかくだけれどきかれないよとふに、きちなみだつめて、おきやうさん後生ごしやうだから此肩こゝはなしておくんなさい。
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と星野さんは京都に帰化きかしたと言っている丈けに頗る西京贔負さいきょうびいきだ。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
わたくし決心けっしんあくまでかたいのをて、両親りょうしん無下むげ帰家きかをすすめることもできず、そのままむなしく引取ひきとってしまわれました。
文墨ぶんぼく雅人がじんも多しときゝしが、旅中りよちゆうとしきやうするにあひ皈家きかいそぎしゆゑ剌を入れざりしは今に遺憾ゐかんとす。
人間到る処できまりの悪い想いする、と腹を据えて奥へ行って見ると、もう帰った人は和服に着易きかえて、曾て雪江さんの阿母かあさんが占領していた厚蒲団に坐っている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
今にも屹度きっと来るに違いない、来たら……と其事ばかりを考えながら、急いで寝衣ねまき着易きかえて床へ入ろうとして、ふと机の上を見ると、手紙が載せてある。手に取って見ると、国からの手紙だ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
螻蟻ろうぎの一念は天へもつうずとの俚諺りげんむべなるかな大岡殿此度このたび幸手宿三五郎つまふみの申立をきかれ武州こう鎌倉屋金兵衞方へ差紙さしがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
贔屓ひいきになし今日も忍びにて語りそめきかんと參られけるが此人より土産として金千ぴき三味線彈さみせんひきの友次郎へも金五百ぴき又政太夫の女房にようばうへは縞縮緬しまちりめん一疋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
夏初ではなくて季夏きかの初であつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
伯達はくたつ伯适はくかつ仲突ちゅうとつ仲忽ちゅうこつ叔夜しゅくや叔夏しゅくか季随きずい季騧きかがそれである。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
『そして僕が狐でないと誰が言いましたか。』十、きみ不看みずや双眼色そうがんのいろ不語かたらざれば似無愁うれいなきににたり——いい句だ。では元気で、僕のことを宣伝して呉れと筆をとること右の如し。林彪太郎。太宰治様机下きか
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
自分に会うために、着物を著換きかえたのだろうと思ったことなど、たいへんなうぬぼれだった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
(白衣に著更きかえ、金剛杖をつく。)サア君行こう。富士山の路は非常に険だと聞いたが、こんなものなら訳はないヨ。オヤ君はここに写生していたのか。もう四、五枚出来てる?、それはえらいネー。
初夢 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
九月と云えば、暗いのも、あかるいのも、そこいら、……御神燈なみに、なり、おめしなり単衣ひとえもの衣更きかえるはず。……しょぼしょぼ雨で涼しかったが葉月の声を聞く前だった。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おしずも、いちばんいい着物きもの被換きかえて、お小使こづかせんをもらって、ぼっちゃんをつれて、そとました。けれど、彼女かのじょばかりは、こんなときに、かえって、なんとなくさびしそうでありました。
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)