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乘組
且つ
其の
乘組んだ
艦の
帆柱に、
夕陽の
光を
浴びて、一
羽雪の
如き
鷹の
來り
留つた
報を
受け
取つた
時、
連添ふ
身の
民子は
如何に
感じたらう。
序だから
言つて
置くが、
私は
初め
此船に
乘組んだ
時から
一見して
此船長はどうも
正直な
人物では
無いと
思つて
居つたが
果して
然り、
彼は
今
軍艦「
日の
出」の
甲板では、
後部艦橋のほとりより
軍艦旗飜る
船尾に
到るまで、
多くの
乘組は、
列を
正して、
我端艇の
歸艦を
迎へて
居る。