“麻布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あざぶ83.8%
あさぬの6.0%
あさ5.1%
あさふ1.7%
あさて0.9%
さいみ0.9%
ぬの0.9%
リネン0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えゝはじたくを出まして、それから霊南坂れいなんざかあがつて麻布あざぶへ出ました、麻布あざぶから高輪たかなわへ出まして
年始まはり (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
去年の春麻布あざぶのさる町を通行したら高い練塀ねりべいのある広い屋敷の内で何か多人数打ち寄って遊んででもいるのか面白そうに笑う声が聞えた。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その後にまた麻布あざぶ伊藤泰丸いとうやすまる氏から手紙をよこされて、前記原氏のほかに後藤道雄ごとうみちお青地正皓あおじまさひろ
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
小さい水彩画と、ピカソの絵葉書、その脇には圭子自身の製作らしい麻布あさぬの葡萄ぶどうの房のアプリケが、うすよごれた壁をすっかりかくしていた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
黒い着物を着て、頭を厚い白い麻布あさぬのでつつんだ女たちの姿は、教会の中の古い絵からおりたってきたのではないかと思われました。
木綿もめんが日本にふきゅうするまでは、麻布あさぬのを着ぬ日本人は一人もなく、苧を績み布を織らぬ女も皆無かいむにちかかった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
天井の真中には、麻布あさの袋でおおったシャンデリアがさがっているが、ひどい埃のために、まるでさなぎの入っているまゆそっくりだ。
それは漢語交かんごまじりでや六ヶ言葉ことばでしたが、説明せつめいすれば、みんなで、おほきな麻布あさふくろなか
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
かれくびにはちいさい腫物はれもの出来できているので、つね糊付のりつけシャツはないで、やわらかな麻布あさか、更紗さらさのシャツをているので。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
総髪を木皮もくひうしろに束ねて、いかめしく髭を蓄えたる主人大炊之助が、奥から花色の麻布あさふに短刀をいてで来った。
壁の眼の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
れてやがて三十年、今ではぼくも町内一二の古かほになつてしまつたが、麻布あさふ區新りう土町といふと
「麻手」は麻のことで、巻十四(三四五四)に、「庭に麻布あさて小ぶすま」の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その曲者も中々こたえた奴で、わっち一太刀ひとたちあびせやがった、やられたなと思ったが、幸いに仕事の帰りで、左官道具をどっさり麻布さいみの袋に入れて背負しょっていたので、塩梅あんばいに切られなかった
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼はどの女の家では豚が幾匹仔を産んだとか、どの女の葛籠つづらには麻布ぬのがどれだけ入つてゐるとか、また堅気な男が祭りに衣類なり家財なりの何品なにをいつたい酒場へ抵当かたに置いたとかいふことを、細大漏らさず知つてゐる。
ロチスター氏は厚い窓掛を引いて麻布リネンの日除けを引き上げ、出來るだけの外光を入れた。