“炕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
カン50.0%
かん16.7%
おんどる16.7%
かう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僧房は厚い壁と閂のついた重い扉で仕切られた三坪ばかりの薄暗い部屋で、羊毛の毛氈を敷いた臥牀とカンの焚口がついているだけの簡素なものである。
新西遊記 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
羊の毛皮を二枚着ていたそうだが、それで粟稈の中に潜っていたにしても、かんかれないから、随分寒かっただろうね。支那人は辛抱強いことは無類だよ。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「そうですよ。わたしたちは二人ともこのおんどるの上で寝ます」春桃は少しもためらう風を見せなかった。
春桃 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
Bは古い駅舎のかうの上に毛布を敷いて夜ごとに佗しく寝るH夫妻を想像した。一輌の轎車の覚束なく塞外の地へと一歩々々動いて行くさまを想像した。
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)