“永久”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えいきゅう45.6%
とこしへ12.8%
とは12.0%
とこしえ8.0%
えいきう7.2%
とわ6.4%
えいきゆう2.4%
とことは0.8%
とこひさ0.8%
いつまで0.8%
とこしなえ0.8%
とこしなへ0.8%
とこよ0.8%
トハ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ねんじゅうがそうであり、百ねんあいだが、そうであったにちがいない。そしてこの山々やまやまは、むかしも、いまも、永久えいきゅうにだまっているのでした。
考えこじき (新字新仮名) / 小川未明(著)
⦅さても怖ろしき刑罰を、案じたるよな人間ひとのこよ! さらば望みに委すべし。されども汝も永久とこしへに駒の背に乗りその峯に、残る覚悟を定むべし。
我等が獄中呻吟しんぎんの日々に於けるツシタラの温かき心に報いんとて 我等 今 この道を贈る。我等が築けるこの道 常に泥濘ぬかるまず 永久とはに崩れざらん。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
宮本二郎は言うまでもなく、貴嬢きみもわれもこの悲しき、あさましき春の永久とこしえにゆきてまたかえり来たらぬを願うぞうたてき。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
彼等かれら最初さいしよんだつち強大きやうだい牽引力けんいんりよく永久えいきう彼等かれらとほはなたない。彼等かれら到底たうていつちくるしみとほさねばならぬ運命うんめいつてるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おりきの家の格子戸が勢よく開いて、何も知らずに、永久とわに来ぬ可愛い男を待ち侘びている娘お糸、通りの上下かみしもの闇黒を透かして
然うだ、其だから僕等の生涯は永久えいきゆうに暗黒だと云ふのだ!家庭かてい人生じんせい活動くわつどうみなもとである、と、人にツてはこんなことを云ふものもある。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
悔いずや、君は永久とことはに。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
永久とこひさに青き常磐木その葉落ちずいよいよ経れば霜下りにけり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それが氣懸きがゝりゆゑ、おれゃもうけっしてこのやみやかたはなれぬ。そなた侍女こしもと蛆共うじどもと一しょにおれ永久いつまで此處こゝにゐよう。おゝ、いまこゝで永劫安處えいがふあんじょはふさだめ、憂世うきよてたこの肉體からだから薄運ふしあはせくびき振落ふりおとさう。
ただわれらの春の永久とこしなえきしをいかにせん——
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
玲瓏れいろう明透めいてつ、そのぶん、そのしつ名玉山海めいぎよくさんかいらせるきみよ。溽暑蒸濁じよくしよじようだくなつそむきて、冷々然れい/\ぜんとしてひとすゞしくきたまひぬ。倏忽たちまちにして巨星きよせいてんり。ひかり翰林かんりんきて永久とこしなへえず。
芥川竜之介氏を弔ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
永久とこよの春に響くめり
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
永久トハにして ナホしはかなく、人は過ぎ行く
歌舞妓芝居後ありや (新字旧仮名) / 折口信夫(著)