“蟇口”の読み方と例文
読み方割合
がまぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小村は蟇口がまぐちから一枚の紙幣をつまみ出して相手に握らせた。放浪者はひどく辞退していたが、熱心な小村のことばに動かされてしまった。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
そこへ十八九に見える姿の好い女給が勘定書かんじょうがきを持って来た。彼はインバの兜衣かくしから蟇口がまぐちを出してその金を払うとともにすぐ腰をあげた。
青い紐 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
昼間、なんかの時に帯の間にはさんだ蟇口がまぐちを、念のため調べてみた。小銭がいくらか、まあこれだけあればタクシーには乗れるだらう。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)