“蝦蟇口”の読み方と例文
読み方割合
がまぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くしゃみ出損でそこなった顔をしたが、半間はんまに手を留めて、はらわたのごとく手拭てぬぐいを手繰り出して、蝦蟇口がまぐちの紐にからむので、よじってうつむけに額をいた。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蝙蝠傘を少し内廻転をさせたひざの間に寄せ掛けて、帯の間から出して持っていた、小さい蝦蟇口がまぐちの中を、うなじかがめてのぞき込んだ。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
七八人もの蝦蟇口がまぐちが誰かの手で盗まれ、たうとう町の警察から来て、どうしても泥棒は舎内のものだといふ鑑定で
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)