“尊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうと28.8%
たっと21.0%
たふと10.5%
みこと9.1%
たつと6.4%
たっ5.9%
とう2.3%
たふ2.3%
たうと1.8%
そん1.8%
あが0.9%
0.9%
たうとみ0.9%
たか0.9%
たつ0.9%
とおと0.9%
ミコト0.9%
ムチ0.9%
うやま0.5%
たっとん0.5%
たと0.5%
0.5%
とうとぶ0.5%
タフト0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
総て功利の念をもって物をそうらわば、世の中にとうとき物は無くなるべし、ましてやその方が持ち帰り候伽羅は早速き試み候に
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
外界の音と絶った大音楽家が、四つの弦楽器のために作曲した後期の四重奏曲はまことにとうとい(作品一二七、一三〇、一三一、一三二、一三五)。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
所が和尚はその日もまた、蓮華夫人れんげふじんが五百人の子とめぐり遇った話を引いて、親子の恩愛がたっとい事を親切に説いて聞かせました。
捨児 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
本当に嬉しかった、本当にありがたかった、本当にたっとかったと、生涯しょうがいに何度思えるか、勘定かんじょうすれば幾何いくばくもない。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平次はさう言つて豊かにガラツ八を顧みました。頭の鈍いガラツ八にも、何となく失策平次しくじりへいじたふとさがわかつたやうな氣がしました。
かくてかのたふと徴號しるし、いよ/\つよく目を燃やしつゝ、我をながく驚異あやしみのうちにとめおかじとて、答ふらく 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
つまるところ、その滝壺の底にはイザナギ、イザナミのみこと以来、沈澱している砂金が、計算してみると四百億円ぐらいは在るらしい……というのだ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
父に感謝し、次には、尊い大叔母君、其から見ぬ世の曾祖母おおおばみことに、何とお礼申してよいか、量り知れぬものが、心にたぐり上げて来る。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
いまはなきひとなる地主ぢぬし内儀つま可愛かあいがられ、はじめはお大盡だいじん旦那だんなたつとびしひと
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「おお、わがよ」とおほせられて、人間にんげんどものらないきよたつといなみだをほろりとおとされました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
けれども彼等の義務のうちに、半分の好意をんで、それを病人の眼からかして見たら、彼等の所作しょさがどれほどたっとくなるか分らない。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さてその死なぬと申すは、近く申さば釈迦しゃかの孔子のと申す御方おんかたには、今日まで生きて御坐る故、人がたっとみもすればありがたがりもおそれもする、果して死なぬではないか〔一種霊魂不滅の観念〕。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
夕の御饌が嘗であるのに、それに先だっていかにとうとい諸国の神々でも、前々から御相伴をするとは考えられないことである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その折はすでに愛情は冷却して、そのくせ女の方は、あまり高価な、かけがえのない犠牲を払って来た若き日の、あのとうとかりし我熱情の、いたずらに消耗された事を思い嘆くあまりの、焦燥から来た我執とみなければなるまい。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
魚肴さかな生臭なまぐさきがゆゑやすからず蔬菜やさい土臭つちくさしといへどもたふとし。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
ひからびし手をもて母が炊ぎたるたふときいひぞしみじみと食す
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
この(一)にぞくするものはがいして神祕的しんぴてきたうとい。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
今にいたりても神灵しんれいの明々たる事おそるべしたうとむべし。
なおさらなこと、天皇御自身にも九五きゅうごそんを、自由のない不幸な地位などとは、ゆめ御思惟ごしいするはずもあるまい。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地蔵はそんだから、何して鼠にかじられべ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
しかもその優美さ絢爛さにも増して、数百人の侍女や奴隷たちから姫君とあがめられているロゼリイスの美しさ、気高さというものは!
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「べれんの国にお生まれなされたおん若君様、今はいずこにましますか? おんあがめ給え。」
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
何しろ新材料はやみみと云うとこで、近所の年寄や仲間に話して聞かせると辰公は物識ものしりだとてられる。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
就中なかんづく、老母は我が元来の虚弱にて学道まなびのみちに底なきうみを渡るを危ぶみて、涙を浮べて我が健全を祈るなど、都に多き知己にも増して我が上を思ふの真情、ありがたしともふとしとも言はん方なし。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
朝廷てうていたうとみおそれ、御身の謫官てきくわんたるをつゝしみたもふゆゑなり。
朝廷てうていたうとみおそれ、御身の謫官てきくわんたるをつゝしみたもふゆゑなり。
玉敷たましきの都の中に、むねを並べいらかを争へる、たかいやしき人の住居すまひは、代々よよてつきせぬものなれど、これをまことかとたづぬれば、昔ありし家はまれなり。……いにしへ見し人は、二三十人が中に、僅に一人ひとり二人ふたりなり。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
——また高時の滅亡をはやめたのも、ひとえに義貞の善戦によるとはいえ、もし足利千寿王が一軍の参陣なくんば、これまたどうであったろうか。——そのほか戦後の混乱時に、よく闕下けっかの治安を維持したなども、尊氏の功は少なしとせぬ。……さればこそ。おん諱名いみなの『たか』の一字をさえ賜うたほどなご嘉賞ではなかったか。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもへばたつとき御勉強ごべんきやうざかりをれなどのためにとは何事なにごとぞや、いよいよこひあさましきもの果敢はかなきものくきもの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そのおさなきがたつときなり、反對はんたいはねかへられなばおたみどのにも療治りようぢが六ツかしからん、そのさまれに遠慮ゑんりよらず
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母親はその金をさもとおとそうに押しいただくまねをして、立って神棚かみだなそなえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
一人の科学者にとってはこれ以上にとおと箴言しんげんはない。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
飛鳥・藤原の宮の頃から、皇子・日つぎのみ子の外に皇子ミコミコトと言ふ皇太子の資格を示す語が出来たらしい。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天子の御代役を勤められる、謂はゞ摂政の位置に居られる方には、特別に皇子ミコミコトと称へてゐた。
ふかぶちのみづやればなの神・しこぶちなどからムチムチなども、水神に絡んだ名前らしく思はれる。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ふかぶちのみづやればなの神・しこぶちなどからムチムチなども、水神に絡んだ名前らしく思われる。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
……先祖をあがめ尊ぶのは決して悪いことではない。和魂にぎたま荒魂をうやまうのも、決して悪いことではない。しかしそれだけでは不満足だ! そんな事よりもっともっと崇め尊わなければならないものが、この宇宙には存在する。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
唯我独尊を称したる釈迦如来しゃかにょらいは、絶対に自らを尊べり、絶対他力を唱えたる親鸞しんらんは絶対に他をたっとんで自個をむなしゅうせり
絶対的人格:正岡先生論 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
やがて国主の息女むすめを獲たり。人畜にんちくの道ことにして。その欲を得遂げざれども。耳に妙法のたときをきゝて。…………おなじ流に身をなげて。共に彼岸かのきしに到れかし。
私達は、先生の周囲を、円陣を作って、歌い踊りながら、戦争というものが、どんなにうといものか、人間と生れて戦争にゆかないものは、不具者に劣る者だと教え込まれた。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
その書物によると「向年より五々の暦数に及んで日域に一人の善童出生し不習に諸道に達し顕然たるべし、しかるに東西雲焼し枯木不時の花さき諸人の頭にクルスをたて海へ野山に白旗たなびき天地震動せば万民天主をとうとぶ時至るべきや」云々。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
其にどこまでも知識をタフトんだ人だ。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)