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金錢
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きんせん
然し
其最も
恐れを
懷くべき
金錢の
問題が
其心を
抑制するには
勘次は
餘りに
慌てゝ
且驚いて
居た。
醫者は
鬼怒川を
越えて
東に
居る。
よろしう
御座んす
慥かに
受合ひました、むづかしくはお
給金の
前借にしてなり
願ひましよ、
見る
目と
家内とは
違ひて
何處にも
金錢の
埓は
明きにくけれど
かようにアメリカの
博物館はなか/\
侮り
難い
勢ひをもつてゐるばかりでなく、
近年は
支那などから
出る
古美術品は
金錢を
厭はず
購入するといふ
状態ですから
併しながら、いたづらに
完全の
物のみを
選び、
金錢の
力を
以て
買入れ、
或は
他の
手を
借りて
集めて、いたづらに
其數の
多きを
誇る
者の
如きは、
余は
决して
取らぬのである。
彼等のやうな
低い
階級の
間でも
相互の
交誼を
少しでも
破らないやうにするのには、
其處には
必ず
其に
對して
金錢の
若干が
犧牲に
供されねばならぬ。
このスエーデンの
博物館を
造つた
人は、
最初から
多くの
金錢を
投じて
着手したのではなく、
少しづゝ
集めて
長い
年月の
間に
一人の
力でもつて
完成させたことを
思ふときは
然しそれも
依然として
金錢に
幾らでも
餘裕のある
人にのみ
便利なのであつて、
貧乏な
百姓には
牛や
馬が
馬塞棒で
遮られたやうな
形でなければならぬ。
皆さんのなかには、
博物館に
竝べてあるものは
金錢で
買ふことの
出來ないといふことが、たゞ
三越や
大丸などのでぱーとめんと・すとあーと
違つてゐるところだと
思ふ
人があるかも
知れません。