“馬塞棒”の読み方と例文
読み方割合
ませぼう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その隙に藁庖丁の上に懸けて在る手綱を外して、馬塞棒ませぼうの下を潜って、驚く赤馬をドウドウと制しながら、眼にも止まらぬ早業でくつわを噛ませた。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかしそれも依然いぜんとして金錢きんせんいくらでも餘裕よゆうのあるひとにのみ便利べんりなのであつて、貧乏びんばふ百姓ひやくしやうにはうしうま馬塞棒ませぼうさへぎられたやうなかたちでなければならぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
馬塞棒ませぼうを取払って、裸馬へヒラリと飛乗ると、頭を下げながら手綱みじかにドウドウドウドウと厩を出た。裏庭から横露地を玄関前へタッタッタッと乗出して、往来へ出るや否や左へ一曲り
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)