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かし
ふりがな文庫
“
貸
(
かし
)” の例文
黒婆
(
くろばば
)
どの、
情
(
なさけ
)
ない事せまいと、名もなるほど黒婆というのか、
馬士
(
まご
)
が中へ割って
入
(
い
)
ると、
貸
(
かし
)
を返せ、この人足めと
怒鳴
(
どな
)
ったです。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「旦那、もう貴方様の馬に乗る事だけは御免を蒙りやす。たつて乗らなければならないものなら、旦那の財布も一緒にお
貸
(
かし
)
なすつて下さい。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
嘸
(
さぞ
)
御難儀
(
ごなんぎ
)
ならん
向前
(
むかうまへ
)
と
云
(
いひ
)
類商賣
(
るゐしやうばい
)
の事なれば此度に限らず御都合次第何時にても御遠慮なく仰越れよと
快
(
こゝろ
)
よく
貸
(
かし
)
ければ三郎兵衞大いに
悦
(
よろこ
)
び
書付
(
かきつけ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
折
(
をり
)
から
貸
(
かし
)
ボート
屋
(
や
)
の
桟橋
(
さんばし
)
には
舷
(
ふなばた
)
に
数知
(
かずし
)
れず
提燈
(
ちやうちん
)
を
下
(
さ
)
げた
凉船
(
すゞみぶね
)
が
間
(
ま
)
もなく
纜
(
ともづな
)
を
解
(
と
)
いて
出
(
で
)
やうとするところらしく、
客
(
きやく
)
を
呼込
(
よびこ
)
む
女
(
をんな
)
の
声
(
こゑ
)
が一
層
(
そう
)
甲高
(
かんだか
)
に
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「宅の
離室
(
はなれ
)
をお
貸
(
かし
)
して上げていました。こんどの兄の滞在は余り長くない予定でございましたので——」
情鬼
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
▼ もっと見る
或いは生前に
貸
(
かし
)
ありといい、或いは約束ありと称して、家の貨財は
味噌
(
みそ
)
の
類
(
たぐい
)
までも取り去りしかば、この村
草分
(
くさわけ
)
の長者なりしかども、一朝にして
跡方
(
あとかた
)
もなくなりたり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
二人の恋の祝福のために自分の部屋を
貸
(
かし
)
たことなどを、からりと忘れてしまつてゐたが、彼が小路をまがつて、下宿の黒い塀を発見したとき、ふつと思ひ出したのであつた。
塩を撒く
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
この家はお婆さん
独暮
(
ひとりぐら
)
しで、二階を雪子に
貸
(
かし
)
ているのだが、身体が不自由な為、一々取次などはせず、雪子のお客様は、勝手に階段を上って行くし、夜なども、客がおそく帰る時は
鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一寸その上衣と帽子とをわたしにお
貸
(
かし
)
なさい。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
貸
(
かし
)
旅籠
(
はたご
)
札
(
ふだ
)
のみ白き壁つづき
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
馬「二分
貸
(
かし
)
て呉れ」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
河面
(
かはづら
)
は
対岸
(
たいがん
)
の
空
(
そら
)
に
輝
(
かゞや
)
く
朝日
(
あさひ
)
ビールの
広告
(
くわうこく
)
の
灯
(
ひ
)
と、
東武電車
(
とうぶでんしや
)
の
鉄橋
(
てつけう
)
の
上
(
うへ
)
を
絶
(
た
)
えず
徃復
(
わうふく
)
する
電車
(
でんしや
)
の
燈影
(
ほかげ
)
に
照
(
てら
)
され、
貸
(
かし
)
ボートを
漕
(
こ
)
ぐ
若
(
わか
)
い
男女
(
だんぢよ
)
の
姿
(
すがた
)
のみならず
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
世話して足を
止
(
とゞ
)
め甚兵衞は
己
(
おの
)
が隱居所を
貸
(
かし
)
遣
(
つかは
)
し
置
(
おけ
)
り其後平左衞門病死し
後
(
あと
)
は妻のお三と
娘
(
むすめ
)
なりお三は
近村
(
きんそん
)
の
産婆
(
とりあげ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二人の恋の祝福のために自分の部屋を
貸
(
かし
)
たことなどを、からりと忘れてしまつてゐたが、彼が小路をまがつて、下宿の黒い塀を発見したとき、ふつと思ひ出したのであつた。
小熊秀雄全集-15:小説
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
騒ぐまいてや、やい、嘉吉、こう見た処で、二
歩
(
ぶ
)
と一両、貴様に
貸
(
かし
)
のない顔はないけれど、主人のものじゃ。
引負
(
ひきおい
)
をさせてまで、勘定を合わしょうなんど
因業
(
いんごう
)
な事は言わぬ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「その鍵を暫く僕に
貸
(
かし
)
て置いて下さいませんか」
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
お
貸
(
かし
)
なさることも、神話学上お差支は
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
三五郎は
否々
(
いや/\
)
何にしても此度は
是非共
(
ぜひとも
)
貸
(
かし
)
くれよ
翌日
(
あす
)
にも
仕合
(
しあはせ
)
が
好
(
よけ
)
れば返すべしとて何分承知せざれば段右衞門も心中に思ふやう
彼奴
(
かやつ
)
我
(
わ
)
が身に惡事のあるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ちょいと目をお
貸
(
かし
)
。
祠
(
ほこら
)
のこんな
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
貸
常用漢字
小5
部首:⾙
12画
“貸”を含む語句
高利貸
貸家
貸借
金貸
貸金
貸元
賃貸
貸座敷
席貸
貸自動車
貸間館
売貸家
腕貸
又貸
貸與
貸遣
貸浴衣
貸家札
貸長屋
貸店
...