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腰骨
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こしぼね
ふりがな文庫
“
腰骨
(
こしぼね
)” の例文
赤い佐渡牛は引割と言つて、
腰骨
(
こしぼね
)
を左右に切開かれ、其骨と骨との間へ横木を入れられて、
逆方
(
さかさま
)
に高く釣るし上げられることになつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
なにやらかたいものに、いやというほど
腰骨
(
こしぼね
)
をぶっつけた。手さぐりで、そこに、いすがひっくりかえっていたことが、やっとのみこめた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帶
(
おび
)
は
一重
(
ひとへ
)
で
左
(
ひだり
)
の
腰骨
(
こしぼね
)
の
處
(
ところ
)
でだらりと
結
(
むす
)
んであつた。
兩方
(
りやうはう
)
の
端
(
はし
)
が
赤
(
あか
)
い
切
(
きれ
)
で
縁
(
ふち
)
をとつてある。
粗
(
あら
)
い
棒縞
(
ぼうじま
)
の
染拔
(
そめぬき
)
でそれは
馬
(
うま
)
の
飾
(
かざ
)
りの
鉢卷
(
はちまき
)
に
用
(
もち
)
ひる
布片
(
きれ
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
竹
(
たけ
)
で
網代
(
あじろ
)
にあんだ
駕籠
(
かご
)
である。山をとばすには
軽
(
かる
)
くってくっきょうな品物。それへ、さいぜん、
忍剣
(
にんけん
)
の
鉄杖
(
てつじょう
)
で
腰骨
(
こしぼね
)
をドンとやられた、
蚕婆
(
かいこばばあ
)
が
乗
(
の
)
っていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
老人は、自分の夢を語るのに一生懸命で、キャラコさんの
腰骨
(
こしぼね
)
のあたりからソッとのぞきだしている、目のつんだきれいな人参の葉っぱに気がつかなかった。
キャラコさん:10 馬と老人
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
旭
(
あさひ
)
さす
野
(
の
)
を
一人
(
ひとり
)
、
老爺
(
ぢゞい
)
は
腰骨
(
こしぼね
)
に
手
(
て
)
を
組
(
く
)
んで、ものを
捜
(
さが
)
す
風
(
ふう
)
して
歩行
(
ある
)
いたが、
少時
(
しばらく
)
して
引返
(
ひきかへ
)
した。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「はい。」と床屋は
腰骨
(
こしぼね
)
を蹴飛ばされたやうに、飛上つて帰つて来た。
可哀
(
かあい
)
さうに床屋の耳には世界中が仙台平の袴になつたやうに、
其辺
(
そこら
)
がきゆう/\
喧
(
やかま
)
しく鳴り出した。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「
腰骨
(
こしぼね
)
にも
横骨
(
よこぼね
)
にもこれまた異状はない、右の方の
脛
(
すね
)
の骨が折れている」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
折
(
をら
)
れ或は
腰骨
(
こしぼね
)
腋腹骨
(
あばらぼね
)
皆打折れて即死せしもあり
適々
(
たま/\
)
未だ
死
(
しな
)
ざるも然も哀れ氣に
呻
(
うめ
)
く
體
(
さま
)
心地
(
こゝち
)
能
(
よく
)
こそ見えたりけれ後藤は是を
顧
(
かへり
)
みてヤレ/\たはいもなき
弱虫
(
よわむし
)
めら只一打にて
逃散
(
にげちつ
)
たりシテ
未
(
まだ
)
死切
(
しにきら
)
ぬ
奴輩
(
やつばら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
賜
(
たま
)
ひ、
爾
(
なんち
)
之
(
これ
)
を
以
(
もつ
)
て
桃奴
(
もゝめ
)
が
腰骨
(
こしぼね
)
微塵
(
みぢん
)
に
碎
(
くた
)
けよとありければ
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
丘署長は、リューマチの気味で痛い
腰骨
(
こしぼね
)
を押えながら、空気工場の門をくぐった。それは何という不気味な建物だったろう。
人間灰
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
神経の鋭いものだけに、主人を懐しむことも恐れることも
酷
(
はげ
)
しいものと見え、すこし主人に残酷な様子が顕れると、もう
腰骨
(
こしぼね
)
を
隆
(
たか
)
くして前へ進みかねる。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それほど
腰骨
(
こしぼね
)
の強い、黙って下の方に働いているような男が、街道に横行する
雲助
(
くもすけ
)
仲間と衝突したのは、彼として決して偶然な出来事とも思われなかった。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ひっぱずされて(
酒精
(
アルコール
)
の
祟
(
たた
)
りもあって)身体が宙にクルリと一回転した
揚句
(
あげく
)
、イヤというほど
腰骨
(
こしぼね
)
をうちつけた。じっと地面にのびているより
外
(
ほか
)
に仕方がなかった。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
正太も帆村も、とびこんだとたんに
腰骨
(
こしぼね
)
をいやというほどうち、石牢の底で、死んだようになってぐったりところがっているばかり、ものをいう元気さえなかった。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして
腰骨
(
こしぼね
)
をしたたか打って、ながいあいだ
呻吟
(
しんぎん
)
していたメリー号の老船長のただふたりが、船橋に近い一室に連絡のためとめおかれたままで、他は全部、船底にぎゅうぎゅうづめであった。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、靴の先で、五郎造の
腰骨
(
こしぼね
)
をいやというほど蹴上げた。
東京要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
腰
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
骨
常用漢字
小6
部首:⾻
10画
“腰”で始まる語句
腰
腰掛
腰衣
腰巾着
腰元
腰障子
腰巻
腰間
腰部
腰蓑