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こしぼね
帶は
一重で
左の
腰骨の
處でだらりと
結んであつた。
兩方の
端が
赤い
切で
縁をとつてある。
粗い
棒縞の
染拔でそれは
馬の
飾りの
鉢卷に
用ひる
布片であつた。
竹で
網代にあんだ
駕籠である。山をとばすには
軽くってくっきょうな品物。それへ、さいぜん、
忍剣の
鉄杖で
腰骨をドンとやられた、
蚕婆が
乗っていた。
つまり、
薦骨の突起と突起を合わせてみると、双方の肩先や
踝にどのくらいの隔たりが出来るか……。