“せんこつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仙骨71.4%
薦骨28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さながら、金粉の薄雲の中に立ったおもむきがある。われら仙骨せんこつを持たない身も、この雲はかつ踏んでも破れぬ。その雲をすかして、四方に、七宝荘厳しっぽうそうごん巻柱まきばしらに対するのである。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仙骨せんこつを帯びているようなところもあるが、どうもまだ、はっきりはわからない。まっくろい口髭くちひげは立派だが、ひどい近眼らしく、眼鏡の奥の小さい赤い眼は、しょぼしょぼしている。
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
背中合せの薦骨せんこつのあたりではないか——とまで考えるようになってしまった。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それは、全身を覆う暗褐色の毛、丈は四フィートあるかなしかで子供のようであり、さらに一尺ほどの尾が薦骨せんこつのあたりからでている。といって、骨格からみれば人間というほかはないのだ。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)