“没(ぼつ)” の例文
旧字:沒
百樹(もゝき)曰、唐土(もろこし)にも弘智(こうち)に似(に)たる事あり。唐の世の僧義存(ぎそん)没(ぼつ)してのち尸(しかばね)を函中(はこのなか)に置(おき)、毎月其徒(でし)これをいだし爪髪(つめかみ)の長(のび)たるを剪薙(はさみきるを)常(つね)とす。
九代、春延(はるのぶ)、幼名又四郎(またしろう)、享和(きょうわ)三年家督(かとく)、賜(たまわる)二百石(こく)、文政(ぶんせい)十二年三月二十一日没(ぼつ)、か。この前はちぎれていて分らない。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ドビュッシーはその晩年いろいろの楽器による六つのソナタを作曲することを計画し、三つだけ完成して没(ぼつ)した。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂、野村あらえびす(著)
勇(ゆう)を皷(こ)して皆曰く、たとひ日(ひ)暮(く)るるとも其小屋に到達(とうたつ)し、酒樽若(も)しあらば之を傾け尽し、戸倉村に帰(かへ)りて其代価を払(はら)はんのみと、議忽(たちま)ち一决して沼岸を渉(わた)る深(ふか)さ腿(もも)を没(ぼつ)し泥濘(でいねい)脛(すね)を埋(うづ)む
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
定(ぢやう)かや足は得洗(えあら)はで病(やまひ)の為(た)めに程(ほど)なく没(ぼつ)したりとぞ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
百樹(もゝき)曰、唐土(もろこし)にも弘智(こうち)に似(に)たる事あり。唐の世の僧義存(ぎそん)没(ぼつ)してのち尸(しかばね)を函中(はこのなか)に置(おき)、毎月其徒(でし)これをいだし爪髪(つめかみ)の長(のび)たるを剪薙(はさみきるを)常(つね)とす。
時(とき)としては柳条に拠(よ)りて深処に没(ぼつ)するを防(ふせ)ぎしことあれども、進(すす)むに従うて浅砂(せんさ)の岸(きし)となり、遂(つひ)に沼岸一帯の白砂(はくさ)を現(げん)じ来る、砂土人馬の足跡(そくせき)は斑々(はん/\)として破鞋と馬糞(ばふん)は所々に散見(さんけん)す
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
宝暦年中平賀鳩渓(きうけい)(源内)火浣布を創(はじめて)製(せい)し、火浣布考(くわくわんふかう)を著(あらは)し、和漢の古書を引、本朝未曾有(みそう)の奇工(きこう)に誇(ほこ)れり。没(ぼつ)してのち其術(そのじゆつ)つたはらず、好事家(かうづか)の憾事(かんじ)とす。
然(しか)りと雖も前途(ぜんと)嶮(けん)益(ます/\)嶮(けん)にして、人跡猶(なほ)未到の地(ち)、果(はた)して予定に違(ちが)はざるなきや、之を思(おも)へば一喜一憂交々(こも/\)到(いた)る、万艱を排(はい)して前進(ぜんしん)し野猪の勇(ゆう)を之れ貴(たつと)ぶのみと、一行又熊笹(くまささ)の叢中(さうちう)に頭を没(ぼつ)して
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
宝暦年中平賀鳩渓(きうけい)(源内)火浣布を創(はじめて)製(せい)し、火浣布考(くわくわんふかう)を著(あらは)し、和漢の古書を引、本朝未曾有(みそう)の奇工(きこう)に誇(ほこ)れり。没(ぼつ)してのち其術(そのじゆつ)つたはらず、好事家(かうづか)の憾事(かんじ)とす。
翫具(ぐわんぐ)には用うる所さま/″\あるべし。源内死して奇術絶(たえ)たりしに件(くだん)の両人いでゝ火浣布の機術(きじゆつ)再(ふたゝび)世にいでしに、嗚呼(あゝ)可惜(をしむべし)、此両人も術をつたへずして没(ぼつ)したれば火浣布ふたゝび世に絶(たえ)たり。
翫具(ぐわんぐ)には用うる所さま/″\あるべし。源内死して奇術絶(たえ)たりしに件(くだん)の両人いでゝ火浣布の機術(きじゆつ)再(ふたゝび)世にいでしに、嗚呼(あゝ)可惜(をしむべし)、此両人も術をつたへずして没(ぼつ)したれば火浣布ふたゝび世に絶(たえ)たり。