将来しょうらい)” の例文
旧字:將來
その婦人は、将来しょうらいどんな事がおこるかを、まるでいままでおこった事がらを言うように、ぴったりと言いあてることができた。
「あれで、なかなかかんがえぶかいところがあって、将来しょうらいのあるひとおもっていたのに。」と、おとうさんは、おしまれました。
緑色の時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうなくてはかなわん。むかしは若様のためにはせがれを身代わりに立てたものです。ましてご令息将来しょうらいの立身出世の道がひらけることですからな」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ぼくらはそこの土性どせいもすっかりしらべた。水さえ来るならきっと将来しょうらい反当たんあたりごくまではとれるようにできると思う。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかし無論むろんかれ自身じしんなんつみもなきこと、また将来しょうらいにおいても殺人さつじん窃盗せっとう放火ほうかなどの犯罪はんざいだんじてせぬとはっているが、またひとりつくづくとこうもおもうたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
お前の将来しょうらい予言よげんしたのは、このとしとったお祖父じいさんだったということをね……
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
この重源将来しょうらいの画像はその後二尊院の経蔵に安置せられていた。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
子供こどもらの将来しょうらい幸福こうふくをねがうように、からたちののいただきを三、四へんもひらひらとうと、あだかもあらしにかれるのように、ちょうの姿すがた
冬のちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
すなわたい将来しょうらいくさいしひきがえるうちって、生活せいかつするとうことをもっなぐさむることが出来できる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
義雄よしおさんには、将来しょうらいたのしみが一つできました。来年らいねんはるたれたのであります。
赤い実 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いままでの学者がくしゃたちとちがって、たましいのありかをるといういきかたで、考古学こうこがく将来しょうらいに、あかるいみちひらけるようながしたと、助手じょしゅ小田おださんにむかっていったのでした。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これをくと、やはりかみはあるのだと、ふかかんぜずにいられませんでした。これまでいたのは、これから、わたしがこの少年しょうねん将来しょうらいかたるに必要ひつような、まえがきのようなものであります。
きつねをおがんだ人たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
しょくをおぼえるほうが将来しょうらいのためにも役立やくだつだろうと、いいきかせてください。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
毎夜まいよ一人ひとりおんなころした、暴虐ぼうぎゃくなペルシアのおうさまに、おもしろいはなしをしてきかせて、千あいだ地獄じごくから人命じんめいすくったという、うつくしいむすめ芸術げいじゅつで、将来しょうらいぼくがありたいものだな。
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
きみは、将来しょうらいなにになるつもりか。」と、かれました。ぼくは、そくざに
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)