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堀割
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ほりわり
ふりがな文庫
“
堀割
(
ほりわり
)” の例文
長吉
(
ちやうきち
)
は
仕方
(
しかた
)
なしに
唯
(
た
)
だ左へ左へと、いゝかげんに
折
(
を
)
れて
行
(
ゆ
)
くと
蔵造
(
くらづく
)
りの問屋らしい
商家
(
しやうか
)
のつゞいた同じやうな
堀割
(
ほりわり
)
の岸に二度も出た。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
和歌山県の方へ大阪から続いた国道です。大小路の西の
堀割
(
ほりわり
)
に掛つた
吾妻橋
(
あづまばし
)
を渡ると、
其処
(
そこ
)
には南海鉄道の停車場があるのです。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
わずかに
堀割
(
ほりわり
)
やどぶ川の水を利用して、ようやく二十二、三か所ぐらいは消しとめたそうですが、それ以上にはもう力がおよばなかったのです。
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
わたしは二本の木によせかけておいた
楽器
(
がっき
)
を取り上げて、
堀割
(
ほりわり
)
のほうに
背中
(
せなか
)
を向けながら、動物たちの列を作ってならばせ、ダンス曲をひき始めた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「一萬兩の隱し場所でございますよ。五年の間天井裏から床下まで——いや材木置場から
堀割
(
ほりわり
)
の中まで調べてないとすると、あと搜し殘したのは何處でせう」
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「随分ね」と云ひながら、一間ばかり、ずん/\
先
(
さき
)
へ
行
(
い
)
つて仕舞つた。三四郎は立ち留つた儘、もう一遍※ニスの
堀割
(
ほりわり
)
を眺め
出
(
だ
)
した。
先
(
さき
)
へ抜けた女は、此時振り返つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
大分
晩
(
おそ
)
うなったが
如何
(
どう
)
だろうと云うと、主人が気を
利
(
き
)
かして屋根舟を用意し、七、八人の客を乗せて、六軒堀の
川岸
(
かし
)
から市中の川、
即
(
すなわ
)
ち
堀割
(
ほりわり
)
を通り、行く/\
成島
(
なるしま
)
は
柳橋
(
やなぎばし
)
から
上
(
あが
)
り
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
アシは人間をよせつけないかわりに、ほかのたくさんの
生
(
い
)
き物にとっては、
絶好
(
ぜっこう
)
のかくれ場所となるのです。アシのあいだには、静かな
緑
(
みどり
)
の水をたたえた、小さな池や
堀割
(
ほりわり
)
があります。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
堀割
(
ほりわり
)
は
丁度
(
ちやうど
)
真昼
(
まひる
)
の
引汐
(
ひきしほ
)
で
真黒
(
まつくろ
)
な
汚
(
きた
)
ない
泥土
(
でいど
)
の
底
(
そこ
)
を見せてゐる上に、四月の
暖
(
あたゝか
)
い日光に
照付
(
てりつ
)
けられて、
溝泥
(
どぶどろ
)
の
臭気
(
しうき
)
を
盛
(
さかん
)
に発散して
居
(
ゐ
)
る。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
南さんの家のある所は
堺
(
さかひ
)
の街ではなく
向村
(
むかふむら
)
と云ふのですが、それはいくらも遠い所ではなく、ほんの
堀割
(
ほりわり
)
一つで街と別になつて居る村なのです。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
馬に引かれた
小舟
(
こぶね
)
は、そろそろと
岸
(
きし
)
をはなれて、
堀割
(
ほりわり
)
の
静
(
しず
)
かな波を切ってすべって行った。
両側
(
りょうがわ
)
には木があった。後ろにはしずんで行く夕日のななめな光線が落ちた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
堀割
(
ほりわり
)
づたいに
曳舟通
(
ひきふねどおり
)
から
直
(
す
)
ぐさま左へまがると、土地のものでなければ
行先
(
ゆくさき
)
の分らないほど
迂回
(
うかい
)
した
小径
(
こみち
)
が
三囲稲荷
(
みめぐりいなり
)
の横手を
巡
(
めぐ
)
って土手へと通じている。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
わたしはここで、どうして白鳥号に乗って
堀割
(
ほりわり
)
をこいでいたミリガン
夫人
(
ふじん
)
とアーサに出会ったか、それからわたしたちの見たこと、したことについてくわしく話した。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
堀割
(
ほりわり
)
づたひに
曳舟通
(
ひきふねどほり
)
から
直
(
す
)
ぐさま左へまがると、土地のものでなければ
行先
(
ゆくさき
)
の
分
(
わか
)
らないほど
迂囘
(
うくわい
)
した
小径
(
こみち
)
が
三囲稲荷
(
みめぐりいなり
)
の
横手
(
よこて
)
を
巡
(
めぐ
)
つて
土手
(
どて
)
へと通じてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
この辺はもう春といっても汚い
鱗葺
(
こけらぶき
)
の屋根の上に
唯
(
た
)
だ
明
(
あかる
)
く日があたっているというばかりで、沈滞した
堀割
(
ほりわり
)
の水が
麗
(
うららか
)
な青空の色をそのままに映している
曳舟通
(
ひきふねどお
)
り。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
池かと思うほど静止した
堀割
(
ほりわり
)
の水は
河岸通
(
かしどおり
)
に続く格子戸づくりの二階家から、正面に見える古風な
忍返
(
しのびがえし
)
をつけた黒板塀の影までをはっきり映している。丁度
汐時
(
しおどき
)
であろう。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それを越して
霞
(
かすみ
)
ヶ
関
(
せき
)
、
日比谷
(
ひびや
)
、
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
を見晴す景色と、
芝公園
(
しばこうえん
)
の森に対して
品川湾
(
しながわわん
)
の一部と、また眼の下なる
汐留
(
しおどめ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
から引続いて、お
浜御殿
(
はまごてん
)
の深い
木立
(
こだち
)
と城門の白壁を望む景色とは
銀座
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
午後
(
ひるすぎ
)
から
亀井戸
(
かめいど
)
の
竜眼寺
(
りゅうがんじ
)
の書院で
俳諧
(
はいかい
)
の
運座
(
うんざ
)
があるというので、
蘿月
(
らげつ
)
はその日の午前に訪ねて来た長吉と
茶漬
(
ちゃづけ
)
をすました
後
(
のち
)
、
小梅
(
こうめ
)
の
住居
(
すまい
)
から
押上
(
おしあげ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
を
柳島
(
やなぎしま
)
の方へと連れだって話しながら歩いた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
堀割
(
ほりわり
)
の
散歩
(
さんぽ
)
偏奇館吟草
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
堀
常用漢字
中学
部首:⼟
11画
割
常用漢字
小6
部首:⼑
12画
“堀”で始まる語句
堀
堀端
堀川
堀田原
堀切
堀留
堀田
堀河
堀尾茂助
堀浚