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ふりがな文庫
“
品川
(
しながわ
)” の例文
今
貴嬢
(
きみ
)
にこの
文
(
ふみ
)
を写して送らん要あらず、ただ二郎は今朝夜明けぬ先に
品川
(
しながわ
)
なる船に乗り込みて直ちに出帆せりといわば足りなん。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
内実は
飽
(
あ
)
くまでも
鎖攘主義
(
さじょうしゅぎ
)
にして、ひたすら外人を
遠
(
とお
)
ざけんとしたるその一例をいえば、
品川
(
しながわ
)
に
無益
(
むえき
)
の
砲台
(
ほうだい
)
など
築
(
きず
)
きたるその上に
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
品川
(
しながわ
)
まで来ると、
八
(
や
)
ツ
山下
(
やました
)
の、ちょっと海の見えるところに、掛け茶屋が出ているから、龍造寺主計は、そのまえに立ちどまって
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
淀橋
(
よどばし
)
区、
四谷
(
よつや
)
区は、大半焼け尽しました。
品川
(
しながわ
)
区、
荏原
(
えばら
)
区は、
目下
(
もっか
)
延焼中
(
えんしょうちゅう
)
であります。
下町
(
したまち
)
方面は、むしろ、小康状態に入りました」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
品川
(
しながわ
)
の駅で、すぐ前の席へ、その
無遠慮
(
ぶえんりょ
)
なお客さんが乗り込んで来ると、クルミさんは、すっかり元気をなくしてしまった。
香水紳士
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
▼ もっと見る
そこで、
幕府
(
ばくふ
)
は、
品川
(
しながわ
)
のおきに、
砲台
(
ほうだい
)
(
大砲
(
たいほう
)
をすえたじん
地
(
ち
)
)をつくって、
江戸
(
えど
)
(いまの
東京
(
とうきょう
)
)の
城
(
しろ
)
をまもろうとしました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
品川
(
しながわ
)
を過ぎて短いトンネルを汽車が出ようとする時、葉子はきびしく自分を見すえる目を
眉
(
まゆ
)
のあたりに感じておもむろにそのほうを見かえった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
それは
品川
(
しながわ
)
の遊女
某
(
ぼう
)
が外人に
落籍
(
らくせき
)
せられんとしたことで、当時は
邦人
(
ほうじん
)
にして外人の
妾
(
めかけ
)
となれるをラシャメンと呼び、すこぶる
卑下
(
ひげ
)
したものである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
雲が手の届きそうな低い所にあって、見渡すと、東京中の屋根がごみみたいに、ゴチャゴチャしていて、
品川
(
しながわ
)
の
御台場
(
おだいば
)
が、
盆石
(
ぼんせき
)
の様に見えて居ります。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
同じ年の十二月の夜には
品川
(
しながわ
)
御殿山
(
ごてんやま
)
の方に幕府で建造中であった外国公使館の一区域も長州人士のために焼かれた。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
変なもので、伊香保なんぞへ
往
(
い
)
って居ると
交際
(
つきあい
)
が
殖
(
ふえ
)
る、帰って見ると
先達
(
せんだっ
)
ては伊香保でと云うので、
麻布
(
あざぶ
)
の人が
品川
(
しながわ
)
、品川の人が
根岸
(
ねぎし
)
へ来て段々縁が
繋
(
つな
)
がり
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
東海道を居眠りして来た乗客が
品川
(
しながわ
)
で目をさまして「ははあ、はがなしという駅が新設になったのかなあ」
錯覚数題
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
東京市の河流はその江湾なる
品川
(
しながわ
)
の
入海
(
いりうみ
)
と共に、さして美しくもなく大きくもなくまたさほどに繁華でもなく、誠に
何方
(
どっち
)
つかずの極めてつまらない景色をなすに過ぎない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
あの晩あの雨に
品川
(
しながわ
)
まで送らせまつり、お帰りの時刻には吹きぶり一層
加
(
くわわ
)
り候やうなりしに、
殊
(
こと
)
にうすら寒き夜を、どうして
渋谷
(
しぶや
)
まで着き給ひし事かと案じ/\致し候ひし。
ひらきぶみ
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
江戸時代には箱根の温泉まで行くにしても、第一日は早朝に
品川
(
しながわ
)
を
発
(
た
)
って
程ヶ谷
(
ほどがや
)
か
戸塚
(
とつか
)
に泊まる、第二日は
小田原
(
おだわら
)
に泊まる。そうして、第三日にはじめて箱根の
湯本
(
ゆもと
)
に着く。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
武男が母は、名をお
慶
(
けい
)
と言いて今年五十三、時々リュウマチスの起これど、そのほかは無病息災、
麹町上
(
こうじまちかみ
)
二
番町
(
ばんちょう
)
の
邸
(
やしき
)
より亡夫の眠る
品川
(
しながわ
)
東海寺
(
とうかいじ
)
まで
徒歩
(
かち
)
の往来容易なりという。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
いずれも一時のがれにあつまっていたところから、それぞれのつてをもとめていったり、地方へにげ出すつもりで、
日暮里
(
にっぽり
)
や
品川
(
しながわ
)
のステイションなぞを目あてにうつッていくのです。
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
木更津をすぎて、もう
品川
(
しながわ
)
の
台場
(
だいば
)
もちかい時、目の下の白い雲をつき破って、大怪物があらわれた。『荒鷲』隊が「あッ。」とおどろくまもなく、武田博士の声がりんりんとひびきわたった。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
そこに立ちますと、団子坂から、蛍の名所であった蛍沢や、水田などを隔てて、
遥
(
はる
)
かに上野
谷中
(
やなか
)
の森が見渡され、右手には
茫々
(
ぼうぼう
)
とした人家の海のあなた雲煙の果に、
品川
(
しながわ
)
の海も見えるのでした。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
それは
品川
(
しながわ
)
の
飯盛女
(
めしもりおんな
)
に引掛ったので。
悪因縁の怨
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
第一は
目黒
(
めぐろ
)
の
応法寺
(
おうほうじ
)
。酒買い
観世音菩薩木像一体
(
かんぜおんぼさつもくぞういったい
)
。第二は
品川
(
しながわ
)
の
琥珀寺
(
こはくじ
)
。これは
吉祥天女像
(
きっしょうてんにょぞう
)
、第三は
葛飾
(
かつしか
)
の
輪廻寺
(
りんねじ
)
の——
奇賊悲願:烏啼天駆シリーズ・3
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その女は、どこへとも言わないで、ただ
品川
(
しながわ
)
の方角へ走ってくれと命じて、高輪辺で、突然車を止めさせると、ここでいいからといって降りてしまったのだそうです。
暗黒星
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
使節
(
しせっ
)
の一
行
(
こう
)
は、イギリスの
軍艦
(
ぐんかん
)
オージン
号
(
ごう
)
にのりこみ、
品川
(
しながわ
)
から
出発
(
しゅっぱつ
)
しました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
こんな外国交渉に手間取れて、東海道軍は容易に
品川
(
しながわ
)
へはいれなかった。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「まるで
品川
(
しながわ
)
へ行ったようだな」
怪異暗闇祭
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
そこへ上りの
品川
(
しながわ
)
廻
(
まわ
)
り東京行きの電車がサッと六番線ホームへ入って来た。運転台の
硝子
(
ガラス
)
窓の中には、まだ昨夜の夢の
醒
(
さ
)
めきらぬらしい、運転手の寝不足の顔があった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
シャーロックは
品川
(
しながわ
)
をはなれて、夜の
京浜
(
けいひん
)
国道を、どこまでも走りつづけました。
灰色の巨人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一、
松平越前守
(
まつだいらえちぜんのかみ
)
様、(越前福井藩主)
品川
(
しながわ
)
御殿山
(
ごてんやま
)
お
堅
(
かた
)
め。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
西北の風ですから、まもなく
品川
(
しながわ
)
から、お
台場
(
だいば
)
をすぎて、東京湾にながされていくでしょう。そして、気球の中のガスは、だんだんもれていって、ついには太平洋の海の中へ落ちてしまうでしょう。
灰色の巨人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
わざと
品川
(
しながわ
)
駅から、人目につかぬように、汽車に乗りこみました。
大金塊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
前のほうには、
品川
(
しながわ
)
のお
台場
(
だいば
)
が大きく見えてきました。
探偵少年
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
品
常用漢字
小3
部首:⼝
9画
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
“品川”で始まる語句
品川町
品川沖
品川堀
品川湾
品川区
品川口
品川軍
品川宿
品川寺
品川溜