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六
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むず
ふりがな文庫
“
六
(
むず
)” の例文
酷
(
ひど
)
く剛情を張るような事があれば、父母の顔色を
六
(
むず
)
かしくして睨む位が頂上で、
如何
(
いか
)
なる場合にも手を
下
(
くだ
)
して
打
(
うっ
)
たことは一度もない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
えゝ引続きの依田政談で依田豊前守御勤役中には少しお
六
(
むず
)
ヶしい事があると吟味与力に任して置かず
直々
(
じき/\
)
の御裁断がありまして
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
英語に
就
(
つい
)
ては、その前私の兄がやっていたので、それについて少し
許
(
ばか
)
り習ったこともあるが、どうも
六
(
むず
)
カ
敷
(
し
)
くて解らないから、
暫
(
しば
)
らく
廃
(
よ
)
して
了
(
しま
)
った。
私の経過した学生時代
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あの晩はじつに
六
(
むず
)
ヵしい場合でした。あすこに来ていたのはみんな株主でした。わざとあすこをえらんだのです。ところが株主の反感は非常だったのです。
ポラーノの広場
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
斯う云う
六
(
むず
)
ヶしい事件を引受けねば
昇等
(
しょうとう
)
は出来ないぜ(大鞆)
夫
(
そ
)
りゃ
分
(
わか
)
ッて居る
盤根錯節
(
ばんこんさくせつ
)
を
切
(
きら
)
んければ以て利器を知る無しだから
六
(
むず
)
かしいは
些
(
ちっ
)
とも
厭
(
いと
)
ヤせんサ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
一番
六
(
むず
)
かしいのは風体の余り立派でない人で、
就中
(
なかんずく
)
帽子を
冠
(
かぶ
)
らぬ人は、之を取次ぐに
大
(
おおい
)
に警戒を要する。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
今迄は、一も二もなく片づいた事が、さうなると非常に
六
(
むず
)
かしくなつて来ました。他人の意志よりは先づ自分の意志に就いて、考へて見なければなりませんでした。
背負ひ切れぬ重荷
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
「はアて?」と帆村は
頤
(
あご
)
を指先で強く
圧
(
お
)
した。これは彼の癖で、なにか
六
(
むず
)
ヶ敷
(
し
)
いことにぶつかったとき、それを解くためには是非これをやらないと智慧袋の口が開かない。
流線間諜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(鋏)大抵なものなら
切
(
きっ
)
て見せるが、それでも
六
(
むず
)
かしいと思うならまア一遍
磨
(
と
)
いで行くさ。
三角と四角
(その他)
/
巌谷小波
(著)
「それじゃけに喜多流は
六
(
むず
)
かしい」……と翁が人に話していた言葉を記憶しているが、正にその通りで、殊に「野守」の仕舞の如きは、その前後に見た翁の稽古の中でも最も峻厳
梅津只円翁伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「何うも旦那様方はお話が
六
(
むず
)
かしくて
迚
(
とて
)
も私にはお相手が出来ませんわ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「で、何でげすか、どうしても
六
(
むず
)
ヶしいと申すんで?」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いよ/\
露顕
(
ろけん
)
すれば
唯
(
ただ
)
原書を返したばかりでは済まぬ、御家老様の剣幕で中々
六
(
むず
)
かしくなるだろうと思えば、その心配は
堪
(
たま
)
らない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
それで、私は
何
(
ど
)
れに居たかと云えば、此の正則の方であったから、英語は
些
(
すこ
)
しも習わなかったのである。英語を
修
(
おさ
)
めていぬから、当時の予備門に入ることが
六
(
むず
)
カ
敷
(
し
)
い。
私の経過した学生時代
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其の頃は町人と
武家
(
ぶげ
)
と
公事
(
くじ
)
に成りますと町奉行は余程
六
(
むず
)
ヶしい事で有りましたが、只今と違いまして
旗下
(
はたもと
)
は八万騎、二百六十有余
頭
(
かしら
)
の大名が有って、往来は侍で目をつく様です。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは家業の一番
六
(
むず
)
かしいところで、こっちの名を捨ててお向う様のおためを思わねばならぬ時のほか、滅多に
吐
(
つ
)
いてはならぬ嘘なのだ。ところが若い奥さんはサモ満足そうにうなずいたよ。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
文学に於て向上の一路を
看出
(
みいだ
)
したのだ、堕落なんぞと思われては心外だと喰って懸ると、気の練れた父は敢て
逆
(
さから
)
わずに、
昔者
(
むかしもの
)
の
己
(
おれ
)
には然ういう
六
(
むず
)
かしい事は分らぬから、
己
(
おれ
)
はもう何にも言わぬ
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
既に蝙蝠傘屋の女主人なども目科が姿立派なると注文の
最
(
いと
)
六
(
むず
)
かしきを
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
髯男は、
六
(
むず
)
ヶ
敷
(
し
)
い数学解法を発見でもしたかのように、
驚嘆
(
きょうたん
)
した。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
乃公
(
おれ
)
は総領で家督をして居るが、
如何
(
どう
)
かして
六
(
むず
)
かしい家の養子になって見たい。何とも
云
(
い
)
われない頑固な、ゴク
喧
(
やかま
)
しい養父母に
事
(
つか
)
えて見たい。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
婆「そうね、只の髪と違って御殿女中の椎茸髱は
六
(
むず
)
かしいんですよ、幸い此の婆アは年来結いつけて慣れていますから、旗下は
斯
(
こ
)
う大名は斯うと、まア婆アぐらいに
結分
(
ゆいわけ
)
るものは有りませんね」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そしてそれを番するという、世にも
六
(
むず
)
ケしい私の秘密の役目。国中の人間を皆殺しても、守らねばならぬ秘密の役目。何という不思議な六ケしい役目であろう。噫、私は
何故
(
なぜ
)
青い眼に生れたろう。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
従って世間の親達のように、早く私を月給取にして、嫁を
宛
(
あて
)
がって、孫の世話でもしていたいなぞと、そんな気は微塵もないが、何分にも当節は
勤向
(
つとめむき
)
が
六
(
むず
)
かしくなって、もう永くは勤まらぬという。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
当人が既に殺しましたと白状した後で他人の君が
六
(
むず
)
かしく道理を
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
阿「さア
六
(
むず
)
ケしくなって来ました、
此処
(
こゝ
)
の
隅
(
すみ
)
だけは取られた
塩梅
(
あんばい
)
だ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その時の運びの
六
(
むず
)
かしかったこと。一度出来てもその次にはダレてしまって出来ない。むろん今は出来ないどころか記憶にさえ残っていないが、しまいには翁が自分で
足袋
(
たび
)
を
穿
(
は
)
いて来て
演
(
や
)
ってみせた。
梅津只円翁伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
蘭「ほんに旦那様は
材
(
き
)
のお選みが
六
(
むず
)
かしくってお
囂
(
やかま
)
しいからねえ」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“六”の意味
《名詞》
六(ろく)
6。五より一多い数。カ行、ハ行の前では促音便になる。
(出典:Wiktionary)
六
常用漢字
小1
部首:⼋
4画
“六”を含む語句
六歳
六ヶ敷
六日
六合
六個
四六時中
六月
六ヶ
小六
六花
六十
十六夜
許六
六尺
中六番町
六時
六浦
六角
丈六
二六時中
...