“むず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無手50.6%
24.7%
14.3%
3.9%
無図3.9%
1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彌次馬の聲援、畢竟は我が味方と、芳は勇み立つて、無手むずと對手の襟髮を掴むや、馬手めての下駄は宙を飛んで、その頬桁ほほげたを見舞はんとす。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
えゝ引続きの依田政談で依田豊前守御勤役中には少しおむずヶしい事があると吟味与力に任して置かず直々じき/\の御裁断がありまして
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いや、わたしとて、太夫たゆうもとのようになってもらいたいのは山々やまやまだが、いままでの太夫たゆう様子ようすでは、どうもむずかしかろうとおもわれる。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
女房 お国でたとえはむずかしい。……おお、五十三次と承ります、東海道を十度とたびずつ、三百度、往還ゆきかえりを繰返して、三千度いたしますほどでございましょう。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蒲田がかひなは電光の如くをどりて、猶言はんとせし貫一が胸先を諸掴もろつかみ無図むずりたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
光源氏ひかるげんじなどはどうも理想の人物で当時の歴史を読んだ者にはこういう男子の存在を信ぜられません。昔から女には男を書く事がむずかしいのでしょう。
産屋物語 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
だ今夜も御札が剥がれて居りませんので這入はいる事が出来ず、お嬢様がおむずかり遊ばし、わたくしが誠に困りますから、どうぞ二人のものを不便ふびん思召おぼしめしてあのお札を剥して下さいまし