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煩
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むず
ふりがな文庫
“
煩
(
むず
)” の例文
つい台所用に女房が立ったあとへは、鋲の目が出て髯を揉むと、「
高利貸
(
あいす
)
が居るぜ。」とか云って、貸本の
素見
(
ひやかし
)
までが遠ざかる。当り触り、
世渡
(
よわたり
)
は
煩
(
むず
)
かしい。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女房 お国でたとえは
煩
(
むず
)
かしい。……おお、五十三次と承ります、東海道を
十度
(
とたび
)
ずつ、三百度、
往還
(
ゆきかえ
)
りを繰返して、三千度いたしますほどでございましょう。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お仏壇は、蔦ちゃんが人手にゃ渡さねえ、と云うから、
私
(
わっし
)
は
引背負
(
ひっしょ
)
って、一度内へ
帰
(
けえ
)
ったがね、何だって、お前さん、女人禁制で、蔦ちゃんに、
采
(
さい
)
を
掉
(
ふら
)
せねえで、城を明渡すんだから、
煩
(
むず
)
かしいや。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はあ、分らなくってね。私、方々で聞いて
極
(
きま
)
りが悪かったわ。探すのさえ
煩
(
むず
)
かしいんですもの。何だか、あの、小母さんたちは、ちょいとは、あの、逢って下さらなかろうと思って、私、心配ッたらなかってよ。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“煩”の意味
《名詞》
(ハン)わずらわしさ。
(出典:Wiktionary)
煩
常用漢字
中学
部首:⽕
13画
“煩”を含む語句
煩悶
煩悩
可煩
煩累
煩瑣
長煩
御煩
子煩悩
煩悩即菩提
恋煩
大煩
煩聒
心煩
思煩
気煩
煩悩熾盛
煩雑
煩惱
煩労
煩悩児
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