“むづか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
52.9%
5.9%
六ヶ5.9%
可難5.9%
嘩泣5.9%
困難5.9%
5.9%
5.9%
5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眞個まつたくむづかしい問題である。周三が腦味噌のうみそ壓搾あつさくするのも無理は無い。幾ら壓搾したと謂ツて、決して彼の期待するやうな名案めいあんは出て來はしない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかし、僕だつて、其様そんつめたい人間ぢや無いよ。まあ、僕に言はせると、あまり君は物をむづかしく考へ過ぎて居るやうに思はれる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
まあ、私は何枚書き損つたか知れないんですよ——いえ、なに、其様そんなむづかしい手紙でも有ません。唯解るやうに書いて頂きさへすれば好いのですから。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
長さから云へば四五尺で細長いひものやうなものです。そして何だか蛇のやうにとぐろを巻いて居ります。それから小さな金具が着いてゐますね。どうもお意地がわるく六ヶむづかしいものを
手品師 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
あかしともるには未だ間ありと見るなるべし。直行は可難むづかしげにまゆを寄せ、くちびるを引結びて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さあ其事そのこと御座ござんすとて、ねふめたる懷中ふところまちがくすりくすりと嘩泣むづかるを、おゝと、ゆすぶつて言葉ことばえぬ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
カピ長 モンタギューとてもみぎ同樣どうやう懲罰おとがめにて謹愼きんしん仰附おほせつけられた。したが、吾々われ/\老人らうじんっては、平和へいわまもることはさまで困難むづかしうはあるまいでござる。
徳二郎は平常ふだんにないむづかしい顏をして居たが、女のさす盃を受けて一呼吸ひといきに呑み干し
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
如何に言釈いひとくべきか、如何に処すべきかを思煩おもひわづらへる貫一はむづかしげなる顔をやや内向けたるに、今はなかなか悪怯わるびれもせで満枝は椅子の前なる手炉てあぶりに寄りぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
年紀としのころ二十六七と見えて、身材たけは高からず、色ややあを痩顔やせがほむづかしげに口髭逞くちひげたくましく、髪のひ乱れたるに深々ふかふかと紺ネルトンの二重外套にじゆうまわしえりを立てて、黒の中折帽を脱ぎて手にしつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)