“二重外套”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にじゆうまわし33.3%
にじゆうがいとう33.3%
ふたへぐわいたう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胡麻塩羅紗ごましほらしやの地厚なる二重外套にじゆうまわしまとへる魁肥かいひの老紳士は悠然ゆうぜんとして入来いりきたりしが、内の光景ありさまを見るとひとしく胸悪き色はつとそのおもてでぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
車夫のかく答へし後はことば絶えて、車は驀直ましぐらに走れり、紳士は二重外套にじゆうがいとうそでひし掻合かきあはせて、かはうそ衿皮えりかはの内に耳より深くおもてうづめたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
二個の黒影——二重外套ふたへぐわいたう吾妻あづまコウト——は石像の如くして銀座のかたへ、立ち去れり、チヨツと舌打ちつゝ元の車台へ腰を下ろしたる車夫
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)