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京極
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きょうごく
ふりがな文庫
“
京極
(
きょうごく
)” の例文
広い室内の
隅
(
すみ
)
の方へ、
背後
(
うしろ
)
に三角の
空
(
くう
)
を残して、ドカリと、
傍床
(
わきどこ
)
の前に
安坐
(
あんざ
)
を組んだのは、
箏
(
こと
)
の、
京極
(
きょうごく
)
流を創造した鈴木
鼓村
(
こそん
)
だった。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
インケツの
松
(
まつ
)
と名乗って
京極
(
きょうごく
)
や千本の
盛
(
さか
)
り
場
(
ば
)
を荒しているうちに、だんだんに顔が売れ、随分男も泣かしたが、女も泣かした。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「堀の向う側さ。——あの橋を渡ると、紀伊様のおくら屋敷、そのお隣が、
京極
(
きょうごく
)
主膳様、その次が加藤喜介様、それから松平
周防守
(
すおうのかみ
)
様——」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こっちは
八坂寺
(
やさかでら
)
を出ると、
町家
(
ちょうか
)
の多い所は、さすがに気がさしたと見えて、五条
京極
(
きょうごく
)
辺の
知人
(
しりびと
)
の家をたずねました。
運
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
使節は
竹内
(
たけのうち
)
、
松平
(
まつだいら
)
、
京極
(
きょうごく
)
の三使節、その中の京極は
御目附
(
おめつけ
)
と
云
(
い
)
う役目で、ソレには又相応の属官が幾人も附て居る。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
きょうは正月の十日で、
金比羅
(
こんぴら
)
まいりの当日、名代の
京極
(
きょうごく
)
金比羅、虎の御門そとの京極能登守の上屋敷へ
讃岐
(
さぬき
)
から
勧請
(
かんじん
)
した金比羅さまがたいへんに繁昌する。
顎十郎捕物帳:17 初春狸合戦
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
五条
京極
(
きょうごく
)
に
荻原新之丞
(
おぎわらしんのじょう
)
と云う、近き
比
(
ころ
)
妻に
後
(
おく
)
れて
愛執
(
あいしゅう
)
の涙
袖
(
そで
)
に余っている男があって、それが七月十五日の
精霊祭
(
しょうりょうまつり
)
をやっている晩、
門口
(
かどぐち
)
にたたずんでいると
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
二人は毎晩のように三条とか四条とかいう
賑
(
にぎ
)
やかな町を歩いた。時によると
京極
(
きょうごく
)
も通り抜けた。橋の真中に立って
鴨川
(
かもがわ
)
の水を眺めた。
東山
(
ひがしやま
)
の上に出る静かな月を見た。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御槍奉行、矢走源兵衛の一人娘として育ち、男勝りで、才智容色とも
京極
(
きょうごく
)
家随一と云われる不由の、高く持して
抂
(
ま
)
げぬ強い気性には実際ちょっと手の出せぬ
処
(
ところ
)
があるのだ。
入婿十万両
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
椿
(
つばき
)
の花のように素敵にいい唇だ。二人は子供のようにしっかり手をつなぎあって、霧の多い京都の街を、わけのわからない事を話しあって歩いた。
京極
(
きょうごく
)
は昔のままだった。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
それは以前から茶屋女であったらしく、京都に来ても
京極
(
きょうごく
)
辺の路次裏に軒を並べている、ある江戸料理屋へ女中に住み込ませて、自分も始終そこへ入り浸っているのであった。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
名は
燿蔵
(
ようぞう
)
、
諱
(
いみな
)
は
忠輝
(
ただあき
)
、号を
胖庵
(
ばんあん
)
といい、
祭酒
(
さいしゅ
)
林
述斎
(
じゅつさい
)
の第二子である。弘化二年十月罪を獲て
改易
(
かいえき
)
となり、その身は讃州
丸亀
(
まるがめ
)
の領主
京極
(
きょうごく
)
氏の藩中に禁固せられた。時にその年五十歳であった。
枇杷の花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
守る
京極
(
きょうごく
)
勢は一たまりもなく責め落され、この日の兵火に三宝院の西は
近衛
(
このえ
)
殿より
鷹司
(
たかつかさ
)
殿、浄華院、日野殿、東は花山院殿、広橋殿、
西園寺
(
さいおんじ
)
殿、
転法輪
(
てんぽうりん
)
、三条殿をはじめ、
公家
(
くげ
)
のお屋敷三十七
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
京極
(
きょうごく
)
や夜店に出づる
紙帳売
(
しちょううり
)
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
姫や
若
(
わか
)
の顔、
女房
(
にょうぼう
)
の
罵
(
ののし
)
る声、
京極
(
きょうごく
)
の
屋形
(
やかた
)
の庭の景色、
天竺
(
てんじく
)
の
早利即利兄弟
(
そうりそくりきょうだい
)
、
震旦
(
しんたん
)
の
一行阿闍梨
(
いちぎょうあじゃり
)
、本朝の
実方
(
さねかた
)
の
朝臣
(
あそん
)
、——とても一々数えてはいられぬ。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
讃州
(
さんしゅう
)
丸亀
(
まるがめ
)
の
京極
(
きょうごく
)
、
阿波
(
あわ
)
徳島
(
とくしま
)
の
蜂須賀
(
はちすか
)
、姫路の本多、伊予の松平など、海には兵船をつらね、国境には人数を
繰出
(
くりだ
)
し、この赤穂領を
長城
(
ちょうじょう
)
の壁のように囲んで、
鏃
(
やじり
)
や
砲筒
(
つつ
)
を御家中へ向けている
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
守る
京極
(
きょうごく
)
勢は一たまりもなく責め落され、この日の兵火に三宝院の西は
近衛
(
このえ
)
殿より
鷹司
(
たかつかさ
)
殿、浄華院、日野殿、東は花山院殿、広橋殿、
西園寺
(
さいおんじ
)
殿、
転法輪
(
てんぽうりん
)
、三条殿をはじめ、
公家
(
くげ
)
のお屋敷三十七
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
想
(
おもい
)
を懸けていらしった
方々
(
かたがた
)
の間には、まるで
竹取
(
たけとり
)
物語の中にでもありそうな、
可笑
(
おか
)
しいことが沢山ございましたが、中でも一番御気の毒だったのは
京極
(
きょうごく
)
の
左大弁様
(
さだいべんさま
)
で
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いくばくもなく、中央の戦況は
俄然
(
がぜん
)
非となり、光秀も討たれたと知るや、長浜の阿閉淡路守はそこを出て、そこから約三里の地にある山本山城へ移ってしまった。もちろん
京極
(
きょうごく
)
一族と共に。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたしは御不用意を責めるように、俊寛様の御顔を眺めました、ほんとうに当時の御主人は、
北
(
きた
)
の
方
(
かた
)
の御心配も御存知ないのか、夜は
京極
(
きょうごく
)
の
御屋形
(
おやかた
)
にも、
滅多
(
めった
)
に御休みではなかったのです。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「伊吹へもだいぶ逃げこんだと聞く。その
阿閉
(
あべ
)
勢か
京極
(
きょうごく
)
の残兵どもであろう」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御主人が
御捕
(
おとら
)
われなすった
後
(
のち
)
、
御近習
(
ごきんじゅ
)
は皆逃げ去った事、
京極
(
きょうごく
)
の
御屋形
(
おやかた
)
や
鹿
(
しし
)
ヶ
谷
(
たに
)
の御山荘も、
平家
(
へいけ
)
の侍に奪われた事、
北
(
きた
)
の
方
(
かた
)
は去年の冬、御隠れになってしまった事、若君も重い
疱瘡
(
もがさ
)
のために
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
政庁の三好、松永が頼むに足りないとしたら、管領のほかに、世に将軍家の
御相伴衆
(
ごしょうばんしゅう
)
といわれている山名、一色、赤松、
土岐
(
とき
)
、武田、
京極
(
きょうごく
)
、細川、上杉、
斯波
(
しば
)
などという大名たちはどうしているのか。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
京
常用漢字
小2
部首:⼇
8画
極
常用漢字
小4
部首:⽊
12画
“京極”で始まる語句
京極曲輪
京極高次
京極家
京極能登守
京極高信
京極高知
京極三太郎
京極丹後守
京極御息所
京極摂政師実