難破船なんぱせん)” の例文
なにたもありません、本船ほんせん左舷さげん後方こうほう海上かいじやうあたつて星火榴彈せいくわりうだん一次いちじ一發いつぱつ火箭くわせん、それが難破船なんぱせん信號しんがうであるくらゐりませんか。
それからまた、難破船なんぱせんがあって、ただひとりの人間が海面をただよっていても、やはり同じ自動監視鏡がそれを見つけて、警報ベルをならします。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「なんだろう?」と、かれが、ひとみをこらすと、やぶれたかたむけて、一そうの、難破船なんぱせんが、みずなかはしっていたのです。
海のまぼろし (新字新仮名) / 小川未明(著)
が、砂地すなぢ引上ひきあげてある難破船なんぱせんの、わづかに其形そのかたちとゞめてる、三十こくづみ見覺みおぼえのある、ふなばたにかゝつて、五寸釘ごすんくぎをヒヤ/\とつかんで、また身震みぶるひをした。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
海岸には、難破船なんぱせんのかけらと、まっ白になった骨とが、たくさんちらばっていました。
當番たうばん水夫すゐふからは何等なにら報告ほうこくうちけつして信じません。いわんや此樣こんな平穩おだやか海上かいじやう難破船なんぱせんなどのあらうはづい、無※ばかなツ。
みんなは、に、武器ぶきっていました。それは、竹槍たけやりや、たまたま海岸かいがんげられた難破船なんぱせんいている、鉄片てっぺんつくられたつるぎのようなものでありました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
アフリカの猛獣狩もうじゅうがり、熱帯での鰐退治わにたいじ、サワラ砂漠の砂嵐すなあらし、さてはまた、嵐に遭遇して、無人島へ吹きよせられた難破船なんぱせんの話など、戸倉老人の口から綿々として語りつがれるとき
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ぶくろ取付とりついた難破船なんぱせんおきのやうに、提灯ちやうちんひとつをたよりにして、暗闇くらやみにたゞよふうち、さあ、ときかれこれ、やがて十二時じふにじぎたとおもふと、所爲せゐか、その中心ちうしんとほぎたやうに
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
理屈りくつまうすぢやありません、わたくし越權えつけんわたくし責任せきにんひます。貴下あなたしんじませんか、いまげん難破船なんぱせん救助きゆうじよもとめるのを。
あくる海岸かいがんでは、大騒おおさわぎでした。一人ひとり勇敢ゆうかん外国人がいこくじん難破船なんぱせんから、こちらの燈火とうかあてに、およいできて、とうとうたどりつくとちからがつきて、そこにたおれてしまったのです。
青いランプ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ああ北極の難破船なんぱせん! あれが着陸地らしい。
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
難破船なんぱせん
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)