道案内みちあんない)” の例文
そとから、らせをもたらした一ぐん道案内みちあんないとなりました。そして、そのあとからみんながいっしょにつづいてったのであります。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
うちちちは、新しく鉄道てつどうくために、山の中を測量そくりょうに歩いていましたので、そのたんびアイヌ人を道案内みちあんないにたのんでいました。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
一宿ひとやどり。一宿ひとやどりして、こゝを、またこゝからつて、大雪おほゆきなか敦賀つるがしたこともある。くるまはきかない。俥夫くるまやあさまだき提灯ちやうちん道案内みちあんないつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「なぜ口をとがらすか、けっしてむりをいいつけるのではない。それにはちょうどいい道案内みちあんないをつけてやるから、和子わこはただ目をつぶってさえいればよい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
加藤清正公かとうきよまさこう朝鮮征伐ちようせんせいばつにいらしたときわたくし先祖せんぞ道案内みちあんないをしたので、そのおれい清正公きよまさこう紋所もんどころをこうして身体からだへつけてくだすつて代々だい/\まあこうして宝物ほうもつにしてゐるやうなわけですよ
「あなたがたは、まちがった方向へさそいこまれたんですね。この道をいけば、ブレーキンゲへでてしまいますよ。さあ、わたしといっしょにいらっしゃい。道案内みちあんないをしてあげましょう。」
かしつかはしたるが着替きかゆる時に一寸ちよつと見し懷中ふところの金は七八百兩と白眼にらんだ大膳が眼力がんりきはよもたがふまじ明朝みやうてうまで休息きうそくさせ明日は道案内みちあんないに途中まで連出つれだしてわかぎはに只一刀だいまいの金は手をぬらさずと語る聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おんなは、やさしいほとけさまに道案内みちあんないをされて、ひろ野原のはらなかをたどり、いよいよ極楽ごくらく世界せかいが、やまを一つせばえるというところまでたっしました。
ちょうと三つの石 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とぼ/\と辿たどるうち、人間の木樵きこりつた。木樵は絵の如くおのを提げて居る。進んで礼して、城下を教へてと言つて、道案内みちあんないを頼むと、城下とは何んぢやと言つた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「おまえの道案内みちあんないはこの鷲だ。これに乗ってかける時は千里の旅も一日のひまじゃ、よいか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やまたびするときには、そのとしとったのが道案内みちあんないとなって、みんなが、あとからついてゆくのとおなじでありました。
なつかしまれた人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
……案内者あんないしややとはれるものが、なにらないまへ道案内みちあんないたとふもなにかのえんおもふ。人一倍ひといちばい精出せいだしてさがさうからしづかにやすめ、と頼母たのもしくつて、すぐにまた下階したりた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けれども、道案内みちあんないに立った咲耶子さくやこは西も東もわからぬ広野こうやを、ただグルグルと引きずりまわすのみなので、一同は、道なき道につかれ、梅雪ばいせつもようやくふしんのまゆをひそめはじめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おじいさん、どうぞ道案内みちあんないたのみます。」と、かれらはいいました。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)