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軌道
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レール
ふりがな文庫
“
軌道
(
レール
)” の例文
『列車は
過
(
あやま
)
って
軌道
(
レール
)
を滑り出した
後
(
のち
)
、数百ヤードの間
軌道
(
レール
)
に沿うて流れておるランカシアー運河の中へ陥没してしまったものだろう』
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
それは見晴しの
好
(
よ
)
い峠の山道を、ひとりでゆっくり歩きたかったからであった。道は
軌道
(
レール
)
に沿いながら、林の中の不規則な小径を通った。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
トロは昔軍人の
拵
(
こしら
)
えたのを、手入もせずに、そのまま利用しているらしい。
軌道
(
レール
)
の間から草が生えている。軌道の外にも草が生えている。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
恵比須停車場の新設地まで泥土を運搬して行った土工列車が、本線に沿うてわずかに敷設された仮設
軌道
(
レール
)
の上を徐行して来る。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
そして部屋の外には、
可也
(
かなり
)
広いアスファルト路面の廊下が、どこまでも続いていて、なにが通るのか、
軌道
(
レール
)
が敷いてあった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
家鴨
(
あひる
)
が外套を脱いで鴨鍋へ飛び込むやうに、自殺でもしようといふ
心掛
(
こゝろがけ
)
のある者は、履物を脱ぎ揃へて
軌道
(
レール
)
に横になる位の儀式はちやんと心得てゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その入口から
肉挽
(
にくひき
)
器械の前まで幅の狭い
軌道
(
レール
)
が敷いて在ったんで……その菜ッ葉服の男が押しているトロッコが、あっし等の眼の前まで来て停まりますと
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
すると
軌道
(
レール
)
に
沿
(
そ
)
ふて三
人
(
にん
)
、
田舍者
(
ゐなかもの
)
が
小田原
(
をだはら
)
の
城下
(
じやうか
)
へ
出
(
で
)
るといふ
旅裝
(
いでたち
)
、
赤
(
あか
)
く
見
(
み
)
えるのは
娘
(
むすめ
)
の、
白
(
しろ
)
く
見
(
み
)
えるのは
老母
(
らうぼ
)
の、からげた
腰
(
こし
)
も
頑丈
(
ぐわんぢやう
)
らしいのは
老父
(
おやぢ
)
さんで
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私がこの難儀な小径を降りて、低い所に来た時には、信号手はいま列車が通過したばかりの
軌道
(
レール
)
の間に立ちどまって、私が出てくるのを待っているらしかった。
世界怪談名作集:06 信号手
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
あれだけ縦横な
軌道
(
レール
)
を敷いたことは、わたしをびっくりさせた。
孫悟空の雲:『近代文学』十月号平野謙氏の評論について
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
どこまで行っても話は
軌道
(
レール
)
に乗りません。
銭形平次捕物控:049 招く骸骨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その上
軌道
(
レール
)
の上はとにかく、両側はすこぶる
泥
(
ぬか
)
っている。それだのに初さんは
中
(
ちゅう
)
っ
腹
(
ぱら
)
でずんずん行く。自分も負けない気でずんずん行く。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
列車が
軌道
(
レール
)
なき土地を進行するは明らかに不可能なり。
従
(
したがっ
)
て
吾人
(
ごじん
)
は、この「事実らしからぬこと」を次の三引込線に帰せんとするものなり。
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
目的地への道標として、私が唯一のたよりにしていた汽車の
軌道
(
レール
)
は、もはや何所にも見えなくなった。私は道をなくしたのだ。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
「東京から青森まで行く間にちょうど、一里十六町ばかり、
軌道
(
レール
)
なしで走るところがあるね」
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
軌道
(
レール
)
と
直角
(
ちよくかく
)
に
細長
(
ほそなが
)
い
茅葺
(
くさぶき
)
の
農家
(
のうか
)
が一
軒
(
けん
)
ある
其
(
そ
)
の
裏
(
うら
)
は
直
(
す
)
ぐ
山
(
やま
)
の
畑
(
はたけ
)
に
續
(
つゞ
)
いて
居
(
ゐ
)
るらしい。
家
(
いへ
)
の
前
(
まへ
)
は
廣庭
(
ひろには
)
で
麥
(
むぎ
)
などを
乾
(
ほ
)
す
所
(
ところ
)
だらう、
廣庭
(
ひろには
)
の
突
(
つ
)
きあたりに
物置
(
ものおき
)
らしい
屋根
(
やね
)
の
低
(
ひく
)
い
茅屋
(
くさや
)
がある。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
どんな
粗忽屋
(
そゝつかしや
)
でも下駄を穿いた儘で
軌道
(
レール
)
に飛び込むやうな無作法な事はしない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
代助と
軌道
(
レール
)
の間には、土か石の積んだものが、高い土手の様に挟まっていた。代助は始めて間違った所に立っている事を悟った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
次にカーンストック鉄工場引込線は、六月三日は十六台の赤銅鉄運搬車が
軌道
(
レール
)
を遮りて留め置かれありし事実あり。
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
「
軌道
(
レール
)
なしに走る汽車があるだろうか」
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
代助と
軌道
(
レール
)
の
間
(
あひだ
)
には、
土
(
つち
)
か
石
(
いし
)
の
積
(
つ
)
んだものが、
高
(
たか
)
い土手の様に
挟
(
はさ
)
まつてゐた。代助は
始
(
はじ
)
めて
間違
(
まちが
)
つた所に
立
(
た
)
つてゐる事を悟つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と思うと、
軌道
(
レール
)
を横へ切れて、右へ曲った。だらだら坂の下りになる。もう入口は見えない。振返っても真暗だ。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼の頭は彼の乗っている電車のように、自分自身の
軌道
(
レール
)
の上を走って前へ進むだけであった。彼は
二三日
(
にさんち
)
前ある友達から聞いたポアンカレーの話を思い出した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
電車を下りて
俥
(
くるま
)
に乗ると、その俥は
軌道
(
レール
)
を横切って細い通りを
真直
(
まっすぐ
)
に
馳
(
か
)
けた。馳け方があまり
烈
(
はげ
)
しいので、向うから来る自転車だの俥だのと
幾度
(
いくたび
)
か衝突しそうにした。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ちんちん動きますを支那の口で
稽古
(
けいこ
)
している最中なのだから、
軌道
(
レール
)
がここまで延長して来るのは、別段怪しい事もないが、気がついて見ると、
鉄軌
(
レール
)
の
据
(
す
)
え
方
(
かた
)
が少々違うようである。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あすこの前を右へついて上がると、
軌道
(
レール
)
の敷いてある所へ出る。それから先は一本道だ。おれはまだ時間が早いから、もう少し働いてからでなくっちゃあ出られない。晩には帰る。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は
軽
(
かる
)
い
箱
(
はこ
)
が、
軌道
(
レール
)
の
上
(
うへ
)
を、苦もなく
滑
(
すべ
)
つて
行
(
い
)
つては、又
滑
(
すべ
)
つて
帰
(
かへ
)
る迅速な
手際
(
てぎは
)
に、軽快の感じを得た。其代り自分と
同
(
おな
)
じ
路
(
みち
)
を容赦なく
往来
(
ゆきゝ
)
する
外濠線
(
そとぼりせん
)
の
車
(
くるま
)
を、常よりは騒々
敷
(
しく
)
悪
(
にく
)
んだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は軽い箱が、
軌道
(
レール
)
の上を、苦もなく滑って行っては、又滑って帰る迅速な
手際
(
てぎわ
)
に、軽快の感じを得た。その代り自分と同じ
路
(
みち
)
を容赦なく
往来
(
ゆきき
)
する外濠線の車を、常よりは騒々しく
悪
(
にく
)
んだ。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そこへ駅員が来て、今
松山
(
まつやま
)
を出たそうですからと断った。その松山は
遥
(
はるか
)
向うにある。余は
軌道
(
レール
)
の上に立って、一直線の平たい
路
(
みち
)
を視力のつづく限り眺めた。しかしトロの来る
気色
(
けしき
)
はまるでなかった。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“軌道”の意味
《名詞》
物事が進行する一定の方向。安定した生活や運営の継続。
(出典:Wiktionary)
軌
常用漢字
中学
部首:⾞
9画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“軌道”で始まる語句
軌道上