話題わだい)” の例文
達磨だるまはそれぎり話題わだいのぼらなかつたが、これがいとくちになつて、三にんめしまで無邪氣むじやき長閑のどかはなしをつゞけた。仕舞しまひ小六ころくへて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
勿論もちろんわたしなどはどこへつてもおしほうであつた。日本人にほんじん会合かいごうでも話題わだいきわめて貧弱ひんじやくほうといはなければならなかつた。しかしれるやうなこともなかつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
一寸ちよつと話題わだいにはらうとおもふ、武生たけふから道程みちのりじつ二十七里にじふしちりである。——深川ふかがはくるま永代えいたいさないのを見得みえにする……とつたもので、上澄うはずみのいゝところつてかすゆづる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
精神上せいしんじょうからみると、まことに無意味むいみ浅薄せんぱくな結婚であったけれど、世間せけんの目から羨望せんぼうの中心となり、一近郷の話題わだいの花であった。そして糟谷夫婦かすやふうふもたわいもないゆめうておった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
四国のけんのことが話題わだいにのぼり、徳島県に高知県、香川県、——それから何だったっけな、と、愛媛えひめ県を忘れた男が、ええ、といって考え込むような恰好かっこうをしていると、俵的が真剣しんけんな顔をして
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
「まあいや。心配しんぱいするな」とつた。御米およねはまたなんともこたへなかつた。宗助そうすけ話題わだいへやうとおもつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたしふたゝびS、Hかたならべてゐたとき、これといふ話題わだいもなかつたので、ふとIのことをはなした。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
話題わだい性質せいしつからつても、自分じぶんとはまつた利害りがい交渉かうせふのないづかしいことなので、御米およねれいとほだまつてくちさずにゐたが、宗助そうすけをとこだけに幾分いくぶん好奇心かうきしんうごいたとえて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたしにはべつ話題わだいがなかつたけれど、なににかばつあわせることが出来できた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)