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現場
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げんじょう
ふりがな文庫
“
現場
(
げんじょう
)” の例文
私たちは時を移さず
現場
(
げんじょう
)
へ急行しました。死体はそのままになっておりましたから、俊夫君は非常に喜んで捜索に取りかかりました。
墓地の殺人
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
一、
現場
(
げんじょう
)
には見分けられる程の足跡もなく、短剣の外には別段遺留品もなく、その短剣の柄には、一ヶの指紋すら発見出来なかった。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と云うのは、
現場
(
げんじょう
)
が
扉
(
ドア
)
と鍵で
閉
(
とざ
)
されていたにもかかわらず、艇内をくまなく探しても、八住を刺した凶器が発見されなかったのである。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
下田が気をきかして非常に事務的にたち働いたために、
現場
(
げんじょう
)
は少しも乱されず、死体は発見されたときのままに保存されていた。
誰が何故彼を殺したか
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
「先生、強い道具でとおっしゃっても、それを見ていた人間の話によると、道具はおろか、
現場
(
げんじょう
)
には犬一匹いなかったそうです」
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
元来が
荒事
(
あらごと
)
に慣れない、無類の臆病者の吉之介は兇行後、
現場
(
げんじょう
)
の恐ろしさに
慄
(
ふる
)
え上がって一旦は逃げ出して附近の安宿に泊った。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
だから彼が突然、その悲劇の
現場
(
げんじょう
)
へ行くといい出したことは、私にとっては予期していたことでありまた希望していたことでもあったのだ。
白銀の失踪
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
署長は関係者以外のものを全部
庭内
(
ていない
)
に去らしめ門の内外には巡査を配置して絶対に
出入
(
でいり
)
を厳禁し、直ちに兇行
現場
(
げんじょう
)
及証拠品の調査を開始した。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
それから講師が
現場
(
げんじょう
)
を調べて見ると、そこには賊の刃物が落ちていた。
能
(
よ
)
く
能
(
よ
)
く研究すると、これは古代の
羅馬人
(
ローマじん
)
が持っていた短い
剣
(
けん
)
の
類
(
たぐい
)
であった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
軽舸
(
はしけ
)
で擦れ違ったのは八五郎でした。河へ飛込んだ親分の身を案じて、西両国の橋番所に駆け付けると、船を出して貰って
現場
(
げんじょう
)
——橋の下——へ漕がせたのです。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
さあ、これで一通りこの方は済んだ
積
(
つも
)
りだ。ひとつ、これから殺人の
現場
(
げんじょう
)
を調べて見ようじゃあないか。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
マチアとボブとは、わたしが
現場
(
げんじょう
)
にいなかったという
証人
(
しょうにん
)
になって、わたしを助けることができようか。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
『
多分
(
たぶん
)
そちの
気
(
き
)
に
入
(
い
)
るであろうと
思
(
おも
)
うが、
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も一
応
(
おう
)
現場
(
げんじょう
)
へ
行
(
い
)
って
見
(
み
)
るとしようか……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「樹の枝をな」と坊さんは気難しげに云った、そして兇行の
現場
(
げんじょう
)
の見える窓の方に向いた。
秘密の庭
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
然し
遂
(
つい
)
に答えは無かった。——船の位置だけでも先に聞いて置けば宜かったと思うが、もう
今更
(
いまさら
)
どうにも仕様がない。ただ、出来るだけ早く
現場
(
げんじょう
)
へ行って、危急の友を救うことである。
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
主君対馬守のお供をして、この日光の
現場
(
げんじょう
)
へ向け、江戸を発足したのでした。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
警官達は、斎藤老人から、大体の事情を聞取ると、兎も角
現場
(
げんじょう
)
を検分することにして、老人の案内で、二階の書斎へと上って行った。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
現場
(
げんじょう
)
に犯人の使用した兇器又は遺留品があって、
而
(
しか
)
も指紋が不明であるといったような場合、この条件反射による犯人鑑定法は
新案探偵法
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
警察へ行ってみると、
現場
(
げんじょう
)
はまだそのままにしてあるということだった。場所を教えて
貰
(
もら
)
うと、彼は直ぐ警察の門を飛び出した。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
熱海
(
あたみ
)
予審判事、警視庁の戸山第一捜索課長以下鑑識課員、大森署より司法主任
綿貫
(
わたぬき
)
警部補以下警察医等十数名
現場
(
げんじょう
)
に出張し
取調
(
とりしらべ
)
を行ったが
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そのうちに、地方裁判所の一行も
現場
(
げんじょう
)
へ到着した。八時半頃になって、署長と検事とが
立会
(
たちあい
)
で証拠人の仮審問がはじまった。
誰が何故彼を殺したか
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
彼の計画は簡単でただ立会検事の格でその
現場
(
げんじょう
)
を見ていさえすればいいのだ。彼は直ちに人の居ない玄関から食堂へ入った。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
僕はこの推理の延長から、殺人の
現場
(
げんじょう
)
を直感する。それは旋盤工場である。旋盤工場はあの鉄工場の一部にある
筈
(
はず
)
だ。
其処
(
そこ
)
の裏手の
屑捨場
(
くずすてば
)
まで歩けば、もうそれで充分だ。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
が、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
に
其儘
(
そのまま
)
では済まされぬ。巡査の率いる一隊は、森に沿うて
山路
(
やまみち
)
を北に登る事となった。市郎の一隊は
現場
(
げんじょう
)
を中心として、附近の森や野原や村落を
猟
(
あさ
)
る事となった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その一つは、泰軒先生をうながして、一路穴埋めの
現場
(
げんじょう
)
へいそぐチョビ安。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
五人の
人間
(
ひと
)
とが、一直線の線路の上で消えて無くなろうとは! そうだ、もう一時間経っても確とした報知がないなら、僕はコリンス方面監察といっしょに
現場
(
げんじょう
)
へ急行しなければならないだろう。
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
わたしの友人たちはわたしが
現場
(
げんじょう
)
がいなかったという
証言
(
しょうげん
)
をしたけれども、
検事
(
けんじ
)
は、いや、寺へ行って
共犯者
(
きょうはんしゃ
)
に出会って、それから「大がしの
宿屋
(
やどや
)
」へかけて行く時間はじゅうぶんあったと言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
地方裁判所検事の一行が到着して、警視庁や所轄警察署の人々と一緒に
現場
(
げんじょう
)
検証を開始したのは、それから一時間程
後
(
のち
)
であった。
悪霊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「見舞に行くには及ばぬ。君のような人間が
現場
(
げんじょう
)
に立会ったとて役に立つものじゃない。留守をして電話でも聞いていたまえ」
老巡査
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼が、犯行の
現場
(
げんじょう
)
に集まった群集に対して、警官の到着前に、興奮して演説しようとしたのは、このことを裏書きしている。
誰が何故彼を殺したか
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
「そのことは、まあ、あとでゆっくりお話ししましょう。とにかく、僕に、木村博士殺害
現場
(
げんじょう
)
捜査の許可を得てください」
紫外線
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
白昼下
(
はくちゅうか
)
では、その時、
幸
(
さいわ
)
いにも観覧人も少く畜養員や園丁も
現場
(
げんじょう
)
に居合わせなかったというとき、又夜間なれば、これは
極
(
きわ
)
めて容易に行われる。
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
プラスビイユ、さようなら、しかし、今後もし
現場
(
げんじょう
)
で君を捕まえたらば、御気の毒ながら、捻り潰すよ。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
衛兵はその
旨
(
むね
)
を届け出たので、隊でも驚いた。司令部でも驚いた。当番のS君は真先に
現場
(
げんじょう
)
へ出張した。聯隊長その他も
駈付
(
かけつ
)
けて見ると、M大尉は軍服を着たままで倒れていた。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
一同を寝室の外に
立退
(
たちの
)
かしめ、破れた
扉
(
ドア
)
を締めて、
現場
(
げんじょう
)
を乱さぬ注意をした上、深夜ながら、警視庁に電話をかけて、事の次第を急報した。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
無論、
現場
(
げんじょう
)
をしらべてみると、鋼鉄板に
孔
(
あな
)
があいているどころか、弾丸の当ったあともありません。明らかにこれは車内で弾丸を射った
証拠
(
しょうこ
)
です。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その轟九蔵との古い関係についても固くなって首を振るばかり……しかし
現場
(
げんじょう
)
の説明から、殺す
挙動
(
しぐさ
)
まで遣って見せたが、一分一厘違わなかったね。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その他に、
現場
(
げんじょう
)
にはこれという発見もなかったので、死体は直ちに大学へ運ばれ、今日十時から法医学教室で解剖が行われることになって居るのである。
呪われの家
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
塚田巡査は町の者共を従え、市郎は我家の職人や
下男
(
げなん
)
を率いて、七兵衛
老翁
(
じじい
)
に案内させ、前後二手に分れて
現場
(
げんじょう
)
へ
駈向
(
かけむか
)
った。夜の平和は破られて、幾十の人と火とが、
町尽頭
(
まちはずれ
)
の方へ乱れて走った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「止せ止せ、ちゃんと
現場
(
げんじょう
)
写真を撮ってしまったのだ。慌てることはない。それよりも、このことをここの
家
(
うち
)
へ知らせてやろうじゃないか」
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
現場
(
げんじょう
)
にかけつけたためボルク号に代って、こっちが魚雷を喰ったというわけではないかと考えますが、いかがでしょう
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それから僕は北沢家に出張して
現場
(
げんじょう
)
の模様をしらべ、なお、遺書の上の血痕を
検
(
しら
)
べたが、人工的に
按排
(
あんばい
)
された形跡は一つも発見することが出来なかった。
闘争
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
犯行の
現場
(
げんじょう
)
は直ぐに
判明
(
わか
)
った。裏口から這入ると、田舎一流の一間幅ぐらいの土間が表の通りへ抜け通っている。その右側は土壁で、左側に部屋が並んでいる。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
兎も角急いで
現場
(
げんじょう
)
へ行って見たが、案の定、そこには、いくら探しても新しい墓石なんて、影も形もないことが確められた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼女がソッと
現場
(
げんじょう
)
を逃げだしたのは、それからだった。——(
海原力三
(
うなばらりきぞう
)
が殺人の目的で忍びこんだときは、既に金が重傷を負っていた
後
(
のち
)
のことだった)
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
犯行の
現場
(
げんじょう
)
にも何の手掛かりも発見されず、金庫はアセチレン
吹管
(
すいかん
)
で破壊されておりましたが、ただ賊が外部から侵入したことだけは確かだそうであります。
紫外線
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
現場
(
げんじょう
)
を見なければ
判然
(
わか
)
らないが、その秘密の現金を狙った奴が、わざと
老爺
(
じじい
)
に上等の下駄を
誂
(
あつら
)
えて
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
警部の方では、電話で小石川警察に手配を依頼した上、自分も数名の警官を伴い、直ぐ
現場
(
げんじょう
)
に自動車を飛ばす筈であった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私はかつて法医学教室にいたことがあるが、今のところ、法医学の取り扱うのは死体の解剖だけで、必要以外犯罪の
現場
(
げんじょう
)
の鑑定は行わないことになっている。
科学的研究と探偵小説
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
さあ、これで
一
(
ひ
)
と安心です。警察隊と医者の来るのを待つばかりです。その間に私は
現場
(
げんじょう
)
を
検
(
しら
)
べて、事件の
手懸
(
てがか
)
りを少しでも多く発見して置きたいと思ったのでした。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“現場”の意味
《名詞》
事件・事故が起こった場所。
作業が行われている場所。
(出典:Wiktionary)
現
常用漢字
小5
部首:⽟
11画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“現場”で始まる語句
現場不在証明
現場不在證明
現場不在
現場検分
現場監督