“荒事”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらごと81.8%
アラゴト18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元来が荒事あらごとに慣れない、無類の臆病者の吉之介は兇行後、現場げんじょうの恐ろしさにふるえ上がって一旦は逃げ出して附近の安宿に泊った。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そんな殺伐なことがまだ戦国時代の血腥ちなまぐさい風の脱け切らぬ江戸ッ子の嗜好しこうに投じて、遂には市川流の荒事あらごとという独特な芸術をすら生んだのだ。
梵雲庵漫録 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
其は、荒事アラゴト趣味である。室町末から、大坂へかけての間を、此流行期と見なしてよい。実は古代から、一時的には常に行はれた事の、時世粧として現れて来たのである。
「喧嘩口論、悪人成敗、命ノヤリトリ、白刄シラハクグリ、ヨロズ退屈凌ギトナルベキ荒事アラゴトナラバ何ナリトモ御相談ニ応ズベク候間、遠慮ノウ当館トウヤカタヘ申出デ可然候シカルベクソロ。但シ金銭謝礼ハ一切無用之事」