)” の例文
……しかし久しい間、つい隣国に、こんどりになった虎が穴居けっきょしておりましたので、折々、好まぬ相手にもなっておりましたが
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それも道々取り沙汰するのを聞いたのであるが、徳川殿の云いつけで治部少輔を生ける役目を勤めているのは、田中兵部大輔であると云う。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
くじに当たった男は新平しんぺいというわかい力持ちの男だった。りょうに行って穴熊あなぐまりにしたことのある男で、村でも指りの度胸のいい男であった。
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
そこで頼義よりよし義家よしいえ二人ふたりは九ねんくるしいいくさのちりのてきれて、めでたく京都きょうと凱旋がいせんいたしました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「じゃあ皆さん、いってきますよ。きっと空魔艦をぶんってきますよ」
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
フランス帝ナポレオンはプロイセンにられたれども、仏人はこれによりて望みを失わざるのみならず、ますます憤発して防ぎ戦い、骨をさらし血を流し、数月籠城ののち和睦に及びたれども
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
れ」
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
「なるほど、おにどもはって来たえものをこの囲炉裏いろりいて食うのだな。それじゃ一つ、このの上の天井てんじょうかくれて今夜の様子を見てやろう。」
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
家康が、かたいからを出たので、勝入父子の討死こそ、家康を好餌こうじになったぞ——と思ったからであった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
河内介の目算は此の怪しい武士に深手ふかでを与え、進退の自由を奪った上でりにすることにあった。
けれども一がしてやっても、いったいうんきたものはどうにもならないので、もなく貞任さだとうころされ、おとうと宗任むねとうりになって、奥州おうしゅうあらえびすはのこらずほろびてしまいました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
果然かぜん、モーニング・コートを着て、下には婦人のスカートをいたやつが、室の入口からフラフラと廊下の方に現れました。りにはしたいのですが、こう強くてはもうあきらめるよりほかはありません。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まだ尾のえぬ時にって来て別な師匠の鶯に附けて稽古させるのである尾が生えてからだと親の藪鶯の汚い声を覚えてしまうのでもはや矯正きょうせいすることが出来ない。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
勘太郎ははらかかえてわらいながら天井から下りて来て、大将の鬼をってしまった。
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「おうッ、れるものなら生けってみろ、没遮攔ぼつしゃらん穆弘ぼくこうとはおれのこった!」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると人民じんみんおうをうらんで、あるとき一揆いっきこしておうころしました。そしてわたしをつけて、りにしようとさわぎました。わたしはとうにして、山の中にかくれました。
殺生石 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
さきごろ裾野すその猟人かりゅうどが、この黒鷲が落ちたところをりましたとおとどけにおよんだので、見ると、どこでやられたのか、ももと左のつばさのわきに、二ヵしょ鉄砲傷てっぽうきずをうけております。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてったまま保名やすなころしてしまおうとしますと、ふいにこうから
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
憎さも憎しとばかり、折り重なって、りにして来た。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それ、蛾次郎をれ!」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)