トップ
>
指
>
ゆびさし
ふりがな文庫
“
指
(
ゆびさし
)” の例文
鱗に、爪に、角に、一糸掛けない
白身
(
はくしん
)
を
抱
(
いだ
)
かれ包まれて、
渡津海
(
わたつみ
)
の広さを散歩しても、あえて世に
憚
(
はばか
)
る事はない。誰の目にも触れない。人は
指
(
ゆびさし
)
をせん。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一老夫
(
いちらうふ
)
こゝに来り主人を
視
(
み
)
て
拱手
(
てをさげ
)
て礼をなし
後園
(
うらのかた
)
へ行んとせしを、
主
(
あるじ
)
呼
(
よび
)
とめ
老
(
らう
)
夫を
指
(
ゆびさし
)
ていふやう、此
叟父
(
おやぢ
)
は
壮年時
(
わかきとき
)
熊に助られたる人也、
危
(
あやふ
)
き
命
(
いのち
)
をたすかり今年八十二まで
健
(
すこやか
)
に
長生
(
ながいき
)
するは
可賀
(
めでたき
)
老人也
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「また、これだそうさ、」といって
窪
(
くぼ
)
んだ顔の
真中
(
まんなか
)
へ
指
(
ゆびさし
)
をした、近眼鏡の輪を
真直
(
まっすぐ
)
に切って、指が一本。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼処
(
かしこ
)
とこなたと、言い知らぬ、春の景色の繋がる中へ、
蕨
(
わらび
)
のような
親仁
(
おやじ
)
の手、
無骨
(
ぶこつ
)
な指で
指
(
ゆびさし
)
して
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こっちへ
指
(
ゆびさし
)
をしたように見えたけれども、
朧気
(
おぼろげ
)
でよくは分らないから、
一番
(
ひとつ
)
、その
灯
(
あかり
)
を
幸
(
さいわい
)
。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
といって、濡手拭で
指
(
ゆびさし
)
をしてくれた。蝶吉はその長屋の
表通
(
おもてどおり
)
の口入宿に居たのであった。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
ど
)
れほど
遠
(
とほ
)
くても
里
(
さと
)
に
出
(
で
)
らるゝ、
目
(
め
)
の
下
(
した
)
近
(
ちか
)
く
水
(
みづ
)
が
躍
(
おど
)
つて、
瀧
(
たき
)
になつて
落
(
お
)
つるのを
見
(
み
)
たら、
人家
(
じんか
)
が
近
(
ちかづ
)
いたと
心
(
こゝろ
)
を
安
(
やすん
)
ずるやうに、と
気
(
き
)
をつけて
孤家
(
ひとつや
)
の
見
(
み
)
えなくなつた
辺
(
あたり
)
で
指
(
ゆびさし
)
をしてくれた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(どうだ、お前ここにあるものを知ってるかい。)とお神さんは、その筵の上にあるものを、
指
(
ゆびさし
)
をして見せますので、私は
恐々
(
こわごわ
)
覗
(
のぞ
)
きますと、何だか
厭
(
いや
)
な匂のする、色々な
雑物
(
ぞうもつ
)
がございましたの。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
椽側
(
えんがは
)
に
居
(
ゐ
)
た
白痴
(
あはう
)
は
誰
(
たれ
)
も
取合
(
とりあ
)
はぬ
徒然
(
つれ/″\
)
に
堪
(
た
)
へられなくなつたものか、ぐた/\と
膝行出
(
いざりだ
)
して、
婦人
(
をんな
)
の
傍
(
そば
)
へ
其
(
そ
)
の
便々
(
べん/\
)
たる
腹
(
はら
)
を
持
(
も
)
つて
来
(
き
)
たが、
崩
(
くづ
)
れたやうに
胡座
(
あぐら
)
して、
頻
(
しきり
)
に
恁
(
か
)
う
我
(
わし
)
が
膳
(
ぜん
)
を
視
(
なが
)
めて、
指
(
ゆびさし
)
をした。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
縁側に居た
白痴
(
ばか
)
は
誰
(
たれ
)
も
取合
(
とりあわ
)
ぬ
徒然
(
つれづれ
)
に
堪
(
た
)
えられなくなったものか、ぐたぐたと
膝行出
(
いざりだ
)
して、
婦人
(
おんな
)
の
傍
(
そば
)
へその
便々
(
べんべん
)
たる腹を持って来たが、
崩
(
くず
)
れたように
胡坐
(
あぐら
)
して、しきりにこう我が膳を
視
(
なが
)
めて、
指
(
ゆびさし
)
をした。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“指”の意味
《名詞》
(ゆび)手、または足の先に付いている、枝分かれした部分。
(出典:Wiktionary)
“指”の解説
指(ゆび)は、一般的に人間の身体の一部で、手や足の末端部にある突出部で、中に関節のある骨格を含む。人が日常的に使う部位だけに様々な意味合いを持つ言葉に発展し、慣用句でも多用されている。相同な構造は四肢動物全般に見られ、四肢の形成の初期から存在する物である。
(出典:Wikipedia)
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“指”を含む語句
指示
指環
食指
指弾
拇指
指輪
小指
目指
指折
指導者
指揮
指貫
屈指
示指
人指
無名指
指揮者
指定
指ヶ谷町
指差
...