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喃
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なあ
ふりがな文庫
“
喃
(
なあ
)” の例文
『然うですか
喃
(
なあ
)
。イヤ其、電文にはカナダとあるんですけど、金田といふ大臣は聞いた事がないから、鎌田の間違ぢやないかと思ひまして。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
もし(
否
(
いゝや
)
、
惡
(
わる
)
い
事
(
こと
)
をした
覺
(
おぼえ
)
もないから、
那樣
(
そんな
)
氣遣
(
きづかひ
)
は
些
(
ちつ
)
とも
無
(
な
)
い。)と
恁
(
か
)
うありや、
何
(
なん
)
の
雨風
(
あめかぜ
)
ござらばござれぢや。
喃
(
なあ
)
、
那樣
(
そんな
)
ものではあるまいか。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
九十一歳になる彼の父は、若い頃は
村吏
(
そんり
)
県官
(
けんかん
)
として農政には深い趣味と経験を有って居る。其子の家に滞留中此田川の
畔
(
くろ
)
を歩いて、
熟々
(
つくづく
)
と水を眺め、
喟然
(
きぜん
)
として「
仁水
(
じんすい
)
だ
喃
(
なあ
)
」と嘆じた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
『
其麽
(
そんな
)
声で言ふと聞えるよ。
何有
(
なあに
)
、道庁の学務課へ出てゐる小役人だがね。昔から壁に耳ありで、
其麽
(
どんな
)
処から計画が破れるか知れないから
喃
(
なあ
)
。』
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何
(
なに
)
、
遠慮
(
ゑんりよ
)
をしねえで
浴
(
あ
)
びるほどやんなせえ、
生命
(
いのち
)
が
危
(
あやふ
)
くなりや、
薬
(
くすり
)
を
遣
(
や
)
らあ、
其為
(
そのため
)
に
私
(
わし
)
がついてるんだぜ、
喃
(
なあ
)
姉
(
ねえ
)
さん。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
母が
日傘
(
ひがさ
)
を横にして
会釈
(
えしゃく
)
し、
最早
(
もう
)
熊本に帰っても宜しゅうございましょうかと云うた。
宜
(
よ
)
いとも/\、
皆
(
みんな
)
ひどい目に
会
(
あ
)
った
喃
(
なあ
)
。と士官が馬上から
挨拶
(
あいさつ
)
した。
其処
(
そこ
)
に
土俵
(
どひょう
)
で
築
(
きず
)
いた
台場
(
だいば
)
——
堡塁
(
ほるい
)
があった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「お定ツ子は
穏
(
おとな
)
しくて
可
(
え
)
え
喃
(
なあ
)
。」と言はれる度、今も昔も顔を染めては、「
俺
(
おら
)
知らねえす。」と人の後に隠れる。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
莟
(
つぼみ
)
は
未
(
ま
)
だ
固
(
かた
)
くツてもお
天氣
(
てんき
)
は
此
(
こ
)
の
通
(
とほ
)
り、
又
(
また
)
此
(
こ
)
の
小田原
(
をだはら
)
と
來
(
き
)
た
日
(
ひ
)
には、
暖
(
あつたか
)
いこと
日本一
(
につぽんいち
)
だ、
喃
(
なあ
)
、
御亭主
(
ごていしゆ
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
好
(
い
)
い
喃
(
なあ
)
」二人はかわる/″\
景
(
けい
)
を
讃
(
ほ
)
めた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
私共は、ズラリと女の前に
立披
(
たちはだか
)
つて見てゐた。稍あつてから、豊吉が傍に立つてゐる万太郎といふのの肩を叩いて、『汚ねえ
乞食
(
ほいど
)
だでア
喃
(
なあ
)
。首玉ア真黒だ。』
二筋の血
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『東京は流石に暑い。
腕車
(
くるま
)
の上で汗が出たから
喃
(
なあ
)
。』と言つて、
突然
(
いきなり
)
羽織を脱いで投げようとすると、三十六七の小作りな
内儀
(
おかみ
)
さんらしい人がそれを受取つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何とか心配もしてくれるだらうから、僕にはアノ男と君の外に友人といふものは一人も無いんだから
喃
(
なあ
)
。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『七日八日見ねえでる
間
(
うち
)
に、お定ツ子ア
遙
(
ぐつ
)
と
美
(
え
)
え
女子
(
をなご
)
になつた
喃
(
なあ
)
。』と、四辺構はず高い声で笑つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『七日八日見ねえでる
間
(
うち
)
に、お定ツ子ア
遙
(
ぐつ
)
と
美
(
え
)
え
女子
(
をなご
)
になつた
喃
(
なあ
)
。』と
四邊
(
あたり
)
構はず高い聲で笑つた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『全く惜しい人です
喃
(
なあ
)
、函館みたいな俗界に置くには。』と田川は至極感に打たれたと云ふ
口吻
(
くちぶり
)
。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『全く惜しい人です
喃
(
なあ
)
、函館みたいな俗界に置くには。』と田川は至極感に打たれたと云ふ
口吻
(
くちぶり
)
。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
大抵の女は、
表面
(
うはべ
)
こそ処女だけれども、モウ二十歳を越すと男を知つてるから
喃
(
なあ
)
。…………
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
菊池君は両手を上衣の
衣嚢
(
ぽけつと
)
に突込んで、「馬鹿な男だ
喃
(
なあ
)
。」と吃る様に云ひ乍ら、悠々と「毎日」を去る。そして其足で直ぐ私の所へ来て、「日報」に入れて呉れないかと頼む。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
汽車の中で乳飮みたくなつたと言つて、泣出されでもしちや、大變な事になるから
喃
(
なあ
)
。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『イヤ、立花さんでアごあせんか? こりや
怎
(
ど
)
うもお久振でごあんした
喃
(
なあ
)
。』
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『イヤー立花さんでアごあせんか? これや
怎
(
ど
)
うもお久振でごあんした
喃
(
なあ
)
。』
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『然うだらうと思ふ。神經衰弱に罹つてから既う三年許りになるから
喃
(
なあ
)
。』
札幌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『然うだらうと思ふ。神経衰弱に罹つてから
既
(
も
)
う三年許りになるから
喃
(
なあ
)
。』
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
僕にはアノ男と君の外に友人といふものは一人も無いんだから
喃
(
なあ
)
。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
喃
(
なあ
)
、君、
那麽
(
あんな
)
豪
(
えら
)
い馬が内地になんか一疋だツて居るもんか。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
喃
(
なあ
)
、君、
那麽
(
あんな
)
豪
(
えら
)
い馬が内地になんか一疋だツて居るもんか。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『そだどもな、根が正直者だおの、結句気楽な
女
(
をなご
)
せえ
喃
(
なあ
)
。』
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『復「仕様がない」か。アハヽヽヽ。仕様がない
喃
(
なあ
)
。』
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『復「仕樣がない」か。アハヽヽヽ。仕樣が無い
喃
(
なあ
)
』
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『源作が酒と博奕を止めて呉れると
喃
(
なあ
)
!』
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『だつて、實際。仕樣が無いから
喃
(
なあ
)
。』
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『だツて、実際仕様が無いから
喃
(
なあ
)
。』
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『驚いた
喃
(
なあ
)
。君は実に元気だ!』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『年を
老
(
と
)
ると駄目です
喃
(
なあ
)
。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『大ぎな雁だ
喃
(
なあ
)
。』
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
喃
漢検1級
部首:⼝
12画
“喃”を含む語句
喃々
喃語
喋々喃々
喃々喋々
勃駄喃
呢喃
喃々戯語
喃々私語
喃喃
是喃
阿会喃