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とりおと
ふりがな文庫
“
取落
(
とりおと
)” の例文
一ツの羽子を
並
(
なら
)
びたちてつくゆゑに、あやまちて
取落
(
とりおと
)
したるものは
始
(
はじめ
)
に定ありて、あるひは雪をうちかけ、又は
頭
(
かしら
)
より雪をあぶする。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
先年
溜池
(
ためいけ
)
にて愚僧が手にかゝり相果て候かの得念が事、また百両の財布
取落
(
とりおと
)
し候
侍
(
さむらい
)
の事も、その後は
如何
(
いかが
)
相なり候
哉
(
や
)
と、折々夢にも
見申
(
みもうし
)
候間
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
殺したりと
白状
(
はくじやう
)
致
(
いた
)
せども
盜
(
ぬす
)
みたる金も見えず又女を殺したる
刄物
(
はもの
)
もなしと
有
(
あ
)
るに旅僧頭を上げ其
節
(
せつ
)
盜
(
ぬす
)
みし
金子
(
きんす
)
も
刄物
(
はもの
)
も
迯
(
にげ
)
候
節
(
せつ
)
取落
(
とりおと
)
し身一つになり候處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
折
(
おり
)
から
夕餉
(
ゆうげ
)
の
膳
(
ぜん
)
に
対
(
むか
)
おうとしていたお
蓮
(
れん
)
は、
突然
(
とつぜん
)
手
(
て
)
にした
箸
(
はし
)
を
取落
(
とりおと
)
すと、そのまま
狂気
(
きょうき
)
したように、ふらふらッと
立上
(
たちあが
)
って、
跣足
(
はだし
)
のまま
庭先
(
にわさき
)
へと
駆
(
か
)
け
降
(
お
)
りて
行
(
い
)
った。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「それなら、ある筈ですが、困ったことに二三日前に森川さんが
取落
(
とりおと
)
して割ってしまいましたが」
奇談クラブ〔戦後版〕:08 音盤の詭計
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
物ぐるほしけれど
箱庭
(
はこには
)
に作りたる
石
(
いし
)
一
(
ひと
)
つ水の
面
(
おも
)
にそと
取落
(
とりおと
)
せば、さゞ波すこし分れて是れにぞ月のかげ
漂
(
たゞよ
)
ひぬ、
斯
(
か
)
くはかなき事して見せつれば甥なる子の小さきが真似て
月の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
恨
(
うらみ
)
も
憎
(
にくみ
)
も火上の氷、思わず珠運は
鉈
(
なた
)
取落
(
とりおと
)
して、恋の叶わず
思
(
おもい
)
の切れぬを
流石
(
さすが
)
男の男泣き、一声
呑
(
のん
)
で身をもがき、
其儘
(
そのまま
)
ドウと
臥
(
ふ
)
す途端、ガタリと何かの倒るゝ音して天より
出
(
いで
)
しか地より
湧
(
わき
)
しか
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一ツの羽子を
並
(
なら
)
びたちてつくゆゑに、あやまちて
取落
(
とりおと
)
したるものは
始
(
はじめ
)
に定ありて、あるひは雪をうちかけ、又は
頭
(
かしら
)
より雪をあぶする。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
足溜
(
あしだま
)
りなく
轉
(
こ
)
ける
機會
(
はづみ
)
に
手
(
て
)
の
物
(
もの
)
を
取落
(
とりおと
)
して、一
枚
(
まい
)
はづれし
溝板
(
どぶいた
)
のひまよりざら/\と
翻
(
こぼ
)
れ
入
(
い
)
れば、
下
(
した
)
は
行水
(
ゆくみづ
)
きたなき
溝泥
(
どぶどろ
)
なり、
幾度
(
いくたび
)
も
覗
(
のぞ
)
いては
見
(
み
)
たれど
是
(
こ
)
れをば
何
(
なん
)
として
拾
(
ひろ
)
はれませう
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
去月下旬用向ありて
隣村
(
りんそん
)
へ參りて途中に於て
取落
(
とりおと
)
せしに
相違
(
さうゐ
)
なく其上私し儀は六月二十六日
出立
(
しゆつたつ
)
仕つり古河の
在
(
ざい
)
藤田村儀左衞門方へ一
泊
(
ぱく
)
致し二十七日は
栃木
(
とちぎ
)
町油屋徳右衞門の方に
罷
(
まか
)
り
在
(
あり
)
私し在所より十二里餘の場所なる故小篠堤にて平兵衞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
下女が座敷の
袋戸棚
(
ふくろとだな
)
より見付出し候が然ればとて何處の
何某
(
なにがし
)
と
云
(
いふ
)
御人なるか聞ても置ねば御屆け申べき
便
(
たよ
)
りもなし併し言葉遣ひは中國筋の御人と見請たれば其後は
中國
(
ちうごく
)
言葉の御客と見る時は若や
斯樣
(
かやう
)
の人は御存じ
無
(
なき
)
や御逢成る事も有らば其の節
取落
(
とりおと
)
されし印籠は私し方に確にお
預
(
あづか
)
り申置候へば此由を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付