“劍(けん)” の例文
新字:剣
カピ長 やゝ、これは! おゝ、我妻(わがつま)よ、あれ、見(み)さしませ、愛女(むすめ)の體内(みうち)から血(ち)が流(なが)るゝ! えゝ、此(この)劍(けん)は住家(すみか)をば間違(まちが)へをったわ。
今は隱退(いんたい)してゐる小菅劍(けん)之助(すけ)老(ろう)八段(だん)が關根(せきね)金次郎名人に向(むか)つて、年(とし)をとると落(らく)手があり勝(か)ちになる。落(らく)手があるやうでは名手とは言へぬ。
或(あるひ)は曰(いは)く——禮服(れいふく)や一千兩(いつせんりやう)を土用干(どようぼし)——此(こ)の大禮服(たいれいふく)は東京(とうきやう)で出來(でき)た。が、帽(ばう)を頂(いたゞ)き、劍(けん)を帶(お)び、手套(てぶくろ)を絞(しぼ)ると、坐(すわ)るのが變(へん)だ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
私(わたくし)は三々五々(さん/\ごゞ)群(むれ)をなして、其處此處(そここゝ)に立(た)つて居(を)る、顏色(いろ)の際立(きはだ)つて白(しろ)い白耳義人(ベルギーじん)や、「コスメチツク」で鼻髯(ひげ)を劍(けん)のやうに塗(ぬ)り固(かた)めた佛蘭西(フランス)の若紳士(わかしんし)や
渠の目には、これまでに見せたこともない劍(けん)があつたと、義雄は讀んだ。
イデーの峯の高きより、*黄金の劍(けん)身に帶ぶる 255
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
白妙の劍(けん)が峰を被ふ葬衣(はふりぎぬ)
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
劍(けん)を植(う)ゑたる頂(いたゞき)に
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
ベンヺ いや、これは和睦(わぼく)させうためにしたことぢゃ。劍(けん)を藏(をさ)めい、でなくば、其(その)劍(けん)を以(もっ)て予(わし)と共(とも)に、こいつらを引分(ひきわ)けておくりゃれ。
沈光(ちんくわう)頂(いたゞき)よりひつくりかへりざまに梯子(はしご)を控(ひか)へたる綱(つな)を握(にぎ)り、中空(なかぞら)より一(ひと)たび跳返(はねかへ)りて劍(けん)を揮(ふる)ふと云(い)へり。それ飛燕(ひえん)は細身(さいしん)にしてよく掌中(しやうちう)に舞(ま)ふ、絶代(ぜつだい)の佳人(かじん)たり。沈光(ちんくわう)は男兒(だんじ)のために氣(き)を吐(は)くものか。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
最(もつと)も自由(じゆう)に、最(もつと)も快活(くわいくわつ)に、詩(し)を吟(ぎん)ずるもある、劍(けん)を舞(ま)はすもある。
ピータ 何(なん)ぢゃ、劍(けん)を藏(しま)うて洒落(しゃれ)を拔(ぬ)け? よし! すれば、名劍(めいけん)を藏(しま)うて名洒落(めいじゃれ)で打挫(うちひし)いでくれう。さ、男(をとこ)らしう試合(しあ)うて見(み)い。