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面前
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めんぜん
ふりがな文庫
“
面前
(
めんぜん
)” の例文
さて、チチコフの
面前
(
めんぜん
)
に立っているのは、こういう類いの地主だった! どうもこんな現象はロシアでは甚だ稀なことといわねばならぬ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
が三度目の私の呼び声で、青い顔はムクムク動いた、そして
宛
(
さなが
)
ら、空中を飛ぶ生首のように暗い房にフワフワと浮いて、私の
面前
(
めんぜん
)
へどっと飛んで来た。
怪談
(新字新仮名)
/
平山蘆江
(著)
今
(
いま
)
は
支那海
(
シナかい
)
の
波濤
(
はたう
)
を
蹴
(
け
)
つて
進航
(
しんかう
)
して
居
(
を
)
るから、よし
此後
(
このゝち
)
浪
(
なみ
)
高
(
たか
)
くとも、
風
(
かぜ
)
荒
(
あら
)
くとも、二
船
(
せん
)
が
諸君
(
しよくん
)
の
面前
(
めんぜん
)
に
現
(
あら
)
はれるのは
最早
(
もは
)
や
遠
(
とほ
)
い
事
(
こと
)
ではあるまいと
思
(
おも
)
ふ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
老宰相は
使
(
つかい
)
をやって夫人の父と兄を呼んでその
面前
(
めんぜん
)
で夫人を
鞠問
(
きくもん
)
した。夫人は罪悪を包みかくさず自白した。
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
『
余
(
よ
)
も
其方
(
そち
)
の
面前
(
めんぜん
)
で、この
事
(
こと
)
を
譽
(
ほ
)
めるのは、
今夜
(
こんや
)
が
初
(
はじ
)
めだ。
其方
(
そち
)
とは
何
(
なに
)
かにつけて、
氣
(
き
)
が
合
(
あ
)
ふなう。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
は
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
で
斯
(
か
)
う
考
(
かんが
)
へながら、
宜道
(
ぎだう
)
の
面前
(
めんぜん
)
で、それ
丈
(
だけ
)
の
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
い
切
(
き
)
る
力
(
ちから
)
がなかつた。
彼
(
かれ
)
は
心
(
こゝろ
)
から
此
(
この
)
若
(
わか
)
い
禪僧
(
ぜんそう
)
の
勇氣
(
ゆうき
)
と
熱心
(
ねつしん
)
と
眞面目
(
まじめ
)
と
親切
(
しんせつ
)
とに
敬意
(
けいい
)
を
表
(
へう
)
してゐたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
深くすいこんだ、たばこの煙を、フーッと相手の
面前
(
めんぜん
)
に吹きつけて、にこにこ笑っています。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その
日
(
ひ
)
、
中隊長
(
ちゅうたいちょう
)
は、
兵士
(
へいし
)
らを
面前
(
めんぜん
)
において、
厳
(
おごそ
)
かに、一
場
(
じょう
)
の
訓示
(
くんじ
)
をしました。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして自然の
面前
(
めんぜん
)
に男一人になって立ったら
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
よ、
世
(
よ
)
に
禍
(
わざはひ
)
といふものなくば、
此
(
この
)
書面
(
しよめん
)
の
達
(
たつ
)
せん
頃
(
ころ
)
には、
吾等
(
われら
)
は
再
(
ふたゝ
)
び
貴下
(
きか
)
の
面前
(
めんぜん
)
に
立
(
た
)
つ
可
(
べ
)
き
筈
(
はづ
)
なりしを、
今
(
いま
)
かゝる
文使者
(
ふづかひ
)
を
送
(
おく
)
る
事
(
こと
)
の、
歡
(
よろこ
)
ばしき
運命
(
うんめい
)
にあらぬをば
察
(
さつ
)
し
玉
(
たま
)
ふ
可
(
べ
)
し。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此
(
この
)
面前
(
めんぜん
)
に
氣力
(
きりよく
)
なく
坐
(
すわ
)
つた
宗助
(
そうすけ
)
の、
口
(
くち
)
にした
言葉
(
ことば
)
はたゞ一
句
(
く
)
で
盡
(
つ
)
きた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
余
(
よ
)
は
面前
(
めんぜん
)
で
其
(
そ
)
の
人間
(
にんげん
)
を
譽
(
ほ
)
めるのを
好
(
この
)
まんが、
今夜
(
こんや
)
は
許
(
ゆる
)
してくれ。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
“面前”の意味
《名詞》
面 前(めんぜん)
目の前。
(出典:Wiktionary)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当