青銅せいどう)” の例文
青銅せいどうで作った男のはだかの姿、木でほった女のはだかの姿、古い仏像などにまじって、銀色の西洋の昔のよろいなども飾ってあります。
おれは二十面相だ (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ところがたゞのどうではやはらかすぎ、鑄造ちゆうぞうもむつかしいので、どうすゞをまぜて青銅せいどうといふ金屬きんぞくつくり、これを器物きぶつ材料ざいりようとしてゐた時代じだいがありました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
燒趾やけあとはひから青銅せいどうのやうにかはつた銅貨どうくわはぽつ/\とけたかはのこしてあざやかな地質ぢしつけてた。かれはそれをちかづけてしばら凝然ぢつ見入みいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ローセンブームと青銅せいどうの人は、むかしの美しい木造船が一ばん気にいりました。新しい鋼鉄こうてつ軍艦ぐんかんのことは、このふたりにはあまりよくわからなかったようです。
ならかつら山毛欅ぶなかしつき大木たいぼく大樹たいじゆよはひ幾干いくばくなるをれないのが、蘚苔せんたい蘿蔦らてうを、烏金しやくどうに、青銅せいどうに、錬鉄れんてつに、きざんでけ、まとうて、左右さいうも、前後ぜんごも、もりやまつゝみ、やまいはたゝ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
(毛綱を振って見せ)そなたと娘を一体にくくし、永劫えいごう青銅せいどうの像にしてのける。そして未来、世々生々、この恋の双生像を見るものには、一目で身を焼く程の恋のむらを起させる。阿難どの。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
落つる日が沙河しやがの柳に残るとき青銅せいどうを立つ我が窓の峰
青銅せいどう擬宝珠ぎぼしゆさび
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
土色つちいろにはた青銅せいどう
寂寞 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
いまおはなしした古墳こふんからかゞみ青銅せいどうつくつてあるので、青色あをいろさびてをつても、くさつたものはすくなく、たいていこはれないでつちなかからます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
青銅せいどうの魔人というロボットに化け、そして、いまはまた、虎と人間のあいのこのような、魔法博士に化けたのです。
虎の牙 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まるで、あの広場に立っていた青銅せいどうの大きなぞうが、歩きだしでもしたようなひびきです。
四十面相というやつは、『青銅せいどうの魔人』いらい、風船をつかうくせがあるから、こんども、その手にちがいない。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
どし/\各地かくち植民しよくみんをしだしたとともに、いままですでにもちひてゐたところの金屬きんぞくどう青銅せいどうつくつた器物きぶつ使用しよう東亞とうあ諸國しよこくひろめられることになりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ニールスはこの木の人をながめているのが、たいへんおもしろかったので、追いかけてくる青銅せいどうの人のことはすっかり忘れていました。ところがそのとき、また足音が聞こえてきました。
暖炉と同じがわの壁に、はば三十センチほど、柱のように出っぱった部分があって、その上のほうに青銅せいどうの獅子の頭がつくりつけてあるのです。部屋のかざりなのです。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
青銅せいどう色というのでしょうか。
青銅の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)