トップ
>
釣合
>
つりあ
ふりがな文庫
“
釣合
(
つりあ
)” の例文
いや
阿關
(
おせき
)
こう
言
(
い
)
ふと
父
(
ちゝ
)
が
無慈悲
(
むじひ
)
で
汲取
(
くみと
)
つて
呉
(
く
)
れぬのと
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らぬが
決
(
けつ
)
して
御前
(
おまへ
)
を
叱
(
し
)
かるではない、
身分
(
みぶん
)
が
釣合
(
つりあ
)
はねば
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
も
自然
(
しぜん
)
違
(
ちが
)
ふて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
額に翳した右の手先と、左の
腰盤
(
ようばん
)
に当てた左の手首の
釣合
(
つりあ
)
いが、いつも天候を気にしている職業人のみがする男型のポーズを小初にとらせた。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
この
媚
(
なまめ
)
かしい羽織が女のような眉山の顔と
能
(
よ
)
く
釣合
(
つりあ
)
って、影では
蔭間
(
かげま
)
のようだと
悪語
(
わるくち
)
をいうものもあったが、男の眼にも
恍惚
(
うっとり
)
とするほど美くしかった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
聞き
澄
(
すま
)
して居るとイギリスの労働者が海を越して遠く熱帯の地に出稼ぎに行く心持が、
汚
(
きたな
)
い三等室や薄暗い甲板の有様と
釣合
(
つりあ
)
つて非常に
能
(
よ
)
く表現されて居る。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
身長
(
みのたけ
)
はひどく大きくもないのに、具足が非常な太胴ゆえ、何となく身の横幅が
釣合
(
つりあ
)
いわるく太く見える。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
▼ もっと見る
が、いぢけたのでも
縮
(
ちゞ
)
んだのでもない。
吹込
(
ふきこ
)
む
煙
(
けむり
)
に
惱亂
(
なうらん
)
した
風情
(
ふぜい
)
ながら、
何處
(
どこ
)
か
水々
(
みづ/\
)
として
伸
(
の
)
びやかに
見
(
み
)
える。
襟許
(
えりもと
)
、
肩附
(
かたつき
)
、
褄
(
つま
)
はづれも
尋常
(
じんじやう
)
で、
見好
(
みよ
)
げに
釣合
(
つりあ
)
ふ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そのとおり。つまり、そのところでは、両方の重力が
釣合
(
つりあ
)
って重力がないのと同じことになります。さあ、そういう重力のないところでは、どんなことが起るか」
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
地位や財産の
釣合
(
つりあ
)
ひといふことがそんな場合には屡々心しなくてはならないことなのです。それにまたあなた方の御年齡は二十もちがつてゐらつしやるのですからね。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
三人連れだって歩いて行く中にも、一番年上で、一番左右の肩の
釣合
(
つりあ
)
いの取れているのは景蔵だ。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
此間
(
こないだ
)
も云う通り、
釣合
(
つりあ
)
わぬは
不縁
(
ふえん
)
の
元
(
もと
)
、
零落果
(
おちぶれは
)
てた此の重二郎、が
貴方
(
あなた
)
と釣合うような身代になるのはいつの事だか知れません、あなたがそれまで亭主を持たずには
居
(
お
)
られますめえし
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
右
(
みぎ
)
の
如
(
ごと
)
く
大陽暦
(
たいやうれき
)
は
日輪
(
にちりん
)
と
地球
(
ちきう
)
とを
照
(
てら
)
し
合
(
あは
)
せて
其互
(
そのたがひ
)
に
釣合
(
つりあ
)
ふ
處
(
ところ
)
を
以
(
もつ
)
て一年の
日數
(
ひかず
)
を
定
(
さだめ
)
たるものゆへ、
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
、
寒暖
(
かんだん
)
の
差
(
さ
)
、
毎年
(
まいとし
)
異
(
こと
)
なることなく
何月何日
(
なんぐわつなんにち
)
といへば
丁度
(
ちやうど
)
去年
(
きよねん
)
の
其日
(
そのひ
)
と
同
(
おな
)
じ
時候
(
じこう
)
にて
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
釣合
(
つりあ
)
い等が定められてあったという。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
其時
(
そのとき
)
はじめて
見
(
み
)
たとか
言
(
い
)
つて
人橋
(
ひとばし
)
かけてやい/\と
貰
(
もら
)
ひたがる、
御身分
(
おみぶん
)
がらにも
釣合
(
つりあ
)
ひませぬし、
此方
(
こちら
)
はまだ
根
(
ね
)
つからの
子供
(
こども
)
で
何
(
なに
)
も
稽古事
(
けいこごと
)
も
仕込
(
しこ
)
んでは
置
(
おき
)
ませず
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
末
(
すゑ
)
のほど
覺束
(
おぼつか
)
なければと
言
(
い
)
ひかゝるを
打
(
うち
)
けして、そは
御懸念
(
ごけねん
)
が
深
(
ふか
)
すぎずや、
釣合
(
つりあ
)
ふとつり
合
(
あは
)
ぬは
御心
(
おこゝろ
)
の
上
(
うへ
)
のことなり、一
應
(
おう
)
いと
子
(
こ
)
さまの
御心中
(
ごしんちう
)
お
伺
(
うかゞ
)
ひ
下
(
くだ
)
されたし
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
釣
常用漢字
中学
部首:⾦
11画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“釣合”で始まる語句
釣合い